例年5月の株式相場は
ここ数日の円相場、株式市場は調整といえども、結構深い下落となって
います。ユーロ円相場がユーロの環境の不透明ななか下落するのは
ある程度理解できるのですが、ドル円相場が日銀政策決定会合前に
92円台まで下落したのは少し意外な感じがします。
大多数の見方はドル円相場も前回調整された91.50近辺がサポート
し再び円安地合いに戻る見方をよく目にします。、しかし少し気に
とめていかない点は、例年の5月にむけての株式相場です。
米国株式ではここ数年5月ごろから大きな急落が続いています。
昨年は欧州がギリシャ危機に直面してグローバルでも株式市場は
大きな下落に転じましたが、今年もキプロス問題を発端にリスクオンのムード
があやしくなっています。
日本においては、アベノミクス、日銀金融緩和のパンパンにはった状態の
アドバルーンが上がっています。
すでに日銀券ルール、日銀法改正を前提とした金融政策を織り込んだ
市場となっているような感じがします。
気になるのはこれだけアベノミクスとやらのアドバルーンをあげたところで
昨日の自動車販売、日銀短観が示すように一番大事な実体の企業実績は
あがっていないということです。
一番恩恵をうけていいはずの自動車販売が連続して下落しているという
ことは、企業実績を別にして、円安による財務恩恵をあてにした期待先行の
逃げ足の速い投資が株式市場に集中していることが懸念されます。
売上があがらない株式を買い続けることはいずれにしても限界が
あるように思われます。
欧州を中心とした不透明感と今年の欧米を中心として続いた悪天候など
悪材料も頭を押し下げはじめているなか、今年は春以降の株式市場が
今までのリスクオン状態が続くのかまずは今週の雇用統計注目です。