
今年の為替キャリートレードの実績は?
為替のキャリートレードとは、円やユーロなど殆ど金利のない
通貨で資金調達し、その資金をエマージングなどの高金利通貨で
運用する手法のことですが、今年にはいって11月2日までのリターン
がマイナス11.3%であることがわかりました。
この実績は、ユーロと円を半々とするショートポジションで調達した
ブラジルレアルとトルコリラ、NZドル、豪ドルで構成する均等加重の
ロングバスケットのことです。
今年は、こうしたエマージング通貨の下落と、また低金利通貨との金利スプレッド
が縮小したため、実績が大きなマイナスとなりました。
このキャリートレードが再開し始めると、ユーロや円の下落基調が鮮明に
なってくると思われますが、その鍵は、世界の株式市場、商品市況が
再び上昇トレンドに乗るのかにかかってくると思います。
その意味では、キャリートレードの回復と言えるのは、まだ時期尚早の
ような気がします。