今問題となっているシリアのアサド政権とはなに?本質をわかりやすくそして今後の注目点は?
シリアのアサド政権が混迷を極めています。
その大きな背景、シリア内でのシーア派とスンニ派の対立ろいわれて
いますが、アサド大統領は、シーア派の中でもアラウィー派に属して
います。
ところで、シリアの主な宗教は3つに分かれています。
そのうちわけは、スンニ派74% アラウィ派16%
東方正教会10%というところですが、シリアは主にスンニ派が
圧倒的に多いのです。
そのシリアの大統領がアサドです。
シリアは親子二代に渡って独裁的な政治が続いていて問題化して
います。
現政権は2代目のアサド大統領が中心となっています。
このアサド大統領は、イスラム教アラウィ派に所属していて
上記のようにシリアの宗教の分布では少数派です。
しかしながら、アサド大統領によって2割の人は様々な優遇措置を
受ける事がおきています。
これがシリアの内乱の原因となっているのです。
2割の国民への優遇措置は残った宗派である、スンナ派たちが主に
負担するという不公平な状態となっています。
アラウィー派とは?
イスラム教の一派ですが、その中で極めて異端的な立場にある
宗教です。
シリアの山岳地帯に分布しており、シーア派の活動家から生まれた
一派です。
シーア派の系統に属するろいわれていますが、イスラムと異教との
境目にある宗教ともいわれています。
イスラム国との関係は?
イスラム国の勢力を率いるバグダディ氏は、預言者ムハマンドの後継者
であるカリフを名乗り、政教一致国家の樹立一方的に宣言しました。
国際的な聖戦運動の新時代を迎えたとする思想を焚きつけようとしたものです。
これに共鳴した各国のイスラム教徒がシリアに集結しているのが現在
の状況です。
イスラム教徒なかでは、7世紀のムハマンド直後のカリフ体制時代の
復古の思想を利用して正当性訴えているが、実際には、コーランや
イスラム教とは、全く別の強奪活動しているのが実体のようです。
イスラム国=シリアのような印象が伝わっていますが、
一般のシリア人は、突然やってきたイスラム国の人間に住むところ
財産を強奪されているのが現実のようです。
アサド政権は約1割のシーア派を支持
シリアは、2012年の内戦により、より国内の秩序が乱れていた
ところに、イスラム国の浸入にあったのです。
2010年からはじまったアラブの春といわれる、民主化運動は
エジプトでは、ムバラク氏の独裁に終止符、そしてリビア、
チュニジアそしてシリアのアサド政権に波及しましたが、
シリアにおいては、アサド政権が反対派弾圧し、自由民主化を
となえていたはずの勢力も過激派、過激派に転化し、結局のところ
シリアの衰退を招く結果となりました。
そこに透けいるように入り込んだイスラム国は、本来のシリアと
全く違ったものだということを認識すべきだと思います。
今後の注目点は
このアサド政権を支持しているロシアと空爆に踏み切ったアメリカ
トランプ政権との軋轢がどこまで広がるかが注目点となります。
これ以上の軍事的な攻撃をアメリカが続けた場合、ロシアとアメリカ
とのあいでの軍事衝突勃発といったことも、可能性として考えて
おく必要があるかもしれません。