予期していなかったイギリスEU離脱の結果で今後の展望のポイントは?
朝一番のユーロガブの世論調査を受けて、誰もが安心していたような
昨日国民投票の推移でしたが、結果はなんとひっくり返っての離脱の決定
というすべてにおいてショッキングな出来事だった結果ですが、今後の展開
はどうなるのでしょうか。
まずは先行き不透明感や資産価格の下落で英国の投資と個人消費が
冷え込むかどうかという観点からそして英国が貿易と投資に関して欧州を含む
他市場へこれまでと同じ程度のアクセスを維持できるのかどうか。
そして最後に、英国民投票の結果を受けて欧州の政治的および経済的な分断が
進むかどうかという観点から展望を分析する必要があります。
エコノミストや財界人らの多くは、英国や欧州が経済的な損失を被り、その他の
地域へも影響が波及しかねないとの見方で一致しています。
ただ一部では、英国をはじめとする各国政府が賢く対応すれば、短期的なダメージを抑制
できるという見方もあります。
英国はこれから欧州諸国とのさまざまな関係を再構築するための交渉に臨みますが
英国経済にとって今後かなりの期間、先行き不透明感が当たり前のことになるだろう、というのが
大方の見方です。
そしてこうした不透明感が続く間、企業は投資に極めて消極的になり、雇用にも慎重になるというのが
大方の見方です
そのため英国が今年後半にリセッション(景気後退)に陥り、来年は成長が足踏みすると
同時に欧州の貿易相手国の成長にもブレーキがかかると見込まれます。
エコノミストの大半は、英国がEUから抜けた後、他国との経済的なつながりを従来と
同程度に保つことはできないとみています。今回の国民投票の結果には、制限できない移民流入
への嫌悪感が大きな要因となっていますが、欧州の単一市場においては自由貿易と人の移動の
自由が同等に重要視されています。
EU離脱派のキャンペーンがあれだけ移民問題に焦点を当てていたため、EUから抜けても単一市場
だけ維持することは意味をなさないという見方があります。
政治的な影響が経済に最も大きな混乱を引き起こす可能性があるとの見方もあります。フランスやオランダ
などではEUに批判的な右翼主義者が、それぞれの国でEU離脱の是非を巡る国民投票の実施を呼び掛けて
います。一方、イングランドとは違ってEU残留が過半数を占めたスコットランドには、英国からの独立を
新たな国民投票で問おうとする動きがあります。
今後もっとも注意すべきポイントはEUの分裂に波及していくのかどうかを注視していくことだと思います。
その意味で来週のスペインでの選挙結果は、イギリスの離脱の結果がどう影響しているのかみる
うえでとても重要なイベントになってしまいました。
ユーロ相場の動向をみるうえでも、政治的状況がもっとも左右する要因となってしまったようです。
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