中国外貨準備高で金保有高が増えた背景と為替への影響は?
中国の金の保有量が、2016年10月以来始めて
増加した後、中国はグロバール市場で金の購入
をさらに進めているようで、2ヶ月連続の上昇となり、
金の保有量は5994万オンスに増えました。
中国が外貨準備で金保有を増やしている背景は
中国はドル資産の準備金を減らしている中で、
長い間金の保有について口を紡いできました。
中国は、2016年12月から変わらない金保有残高を
公式的には維持してきたわけですが、ここにきて
金保有残高を増やしたことを公表したのです。
また中国のプレシャスメタルの保有額は昨年の末から
比べて30億ドル増え、793億ドルにいたっています。
要するに中国は、外貨準備金のドル資産運用から離れて、
準備金運用のの多様化を図ろうとしているのだと
思われます。
サウナチャイナ モーニング ポストは米中の貿易戦争を
含めた世界の政治事情を伝えていますが、この記事によると、
中国は、安全資産へのヘッジとして金の保有高を増やして
いるようです。
世界は金への需要が高まっている
1月の時点で中国の金の保有量は6番目の位置にあり、
6760万トン保有するロシアよりも下であり、
上位には米国、フランス、そしてイタリアが金の保有上位国
があります。
それだけ、世界では金の需要が高いことが言えます。
人民元建金相場は、何ヶ月もの間、人民元が金価格に対
して堅調でしたが、この2018年の第四半期と2019年の
第1四半期では、中国当局は、金価格が人民元に対して
上昇することを容認しているようです。
今後の金相場と為替市場への影響は
重要なことは、中国が増やした金の保有量ではなく、
なぜ中国が今金の保有量を増やして公表したのかが
重要だと思います。
中国は積極的に金保有を増やそうとしていることを
世界に伝えようとしているようです。
したがって、人民元に対して金価格が上昇していく
ことを容認したようです。
中国の意図しては、現在過熱している米国との貿易戦争
とまた通信摩擦への警告として、ドル資産を離れて
外貨準備運用の多様化を図ろうとしているようですが
その影響として安全資産となる、金が趣向される
傾向がさらに高まると予想します。
また金に投資が集まるということは、リスクオン的
なムードからリスクオフへの転換を示唆するケース
が過去多いことを考えると、為替では、ドル円では
それほど円安にならず、また中国は人民元安をある程度
容認したように思います。