中国は実質的な量的緩和突入、ユーロは下がりそうで下がらない。
中国人民銀行は昨年、東部の広東省と山東省で、貸出し債権を担保として
市中銀行に資金を融資する試験プログラムを導入していましたが、人民銀行は
これを、北京や上海などの都市部を含む、全11省都市拡大すると発表しました。
これによって、市中銀行は、中国人民銀行から、低利の融資を貸出し債権を
担保として借り入れることができます。
実質的な量的緩和に突入したといってもいいと思います。今までの利下げや
預金準備率引き下げという伝統的な緩和策から、さらにあ踏み込んだ対策に
打って出てきたと言えます。
ただこの政策により、不良債権が、市中銀行から人民銀行に移行する懸念や
優良債権と不良債権をどう識別して融資するのか不透明な部分もたくさんありますが
とりあえず株価はこのニュースをポジティブに受け止めているようです。
最近のユーロ相場、株価、商品市況の相関関係が崩れてきており、ここ最近の
株価の強さや商品市況の弱さにも関わらず、ユーロの地合いは強いです。
短期的には、ユーロは現在1.1300近辺をサポートラインとしてのアップチャンネル
に乗っており、また全体のユーロのポジションを考えると、今週はさらなるショートカバー
も見られるような気がします。