中国の外貨準備高のフローの現状について
アメリカの雇用統計は雇用者数が予想よりも大きく下回ったものの
賃金については反発の兆しのある数字だったので、市場の反応として
はまちまちとなったようです。
ただ米国の利上げ観測は遠のいた見方が優勢となり、株価が落ち着いた
動きとなるかどうかが今週のポイントとなると思われます。
その株価を動かす大きな懸念材料として、中国の外貨準備の減り方
もひとつの注目点となっております。
中国の外貨準備高が2カ月連続で増加しています。人民元に対する市場の
地合い改善が背景にあると思われます。
中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した外貨準備高は4月に70億8900万ドル
(約7590億円)増え3兆2200億ドルとなりました。予想では3兆2000億ドルと
見込まれていたので予想よりもよかった結果となっています。
ここ最近の安定した人民元相場でドル需要の低下に加え、人民元に対する信頼感が
高まったことから資本流出が緩和された結果のようです。
この傾向が一時的なのかどうかを見極めることが今週以降大事になってきますが
同時に商品市況とクレジット市場の安定が続くかどうかが今後の為替を占ううえで
も大事になってきそうです。