
世界的な長期金利の上昇が止まらない
皮肉な話で、先週ECBドラキ総裁が異例のマイナス金利示唆、そして
オーストラリアが歴史的低水準であった3.0%の政策金利を2.75%
に引き下げたにもかかわらず、ピークを打った長期金利利回りが上昇
に転じてきています。
10年ドイツ国債利回りは、ドラギ総裁のマイナス金利示唆発言直後
の1.16%から昨日の1.38%と0.20%以上の動きとなって
います。
世界的な株高が背景となっているといえばそれまでですが、足元金利
を異例のマイナス金利にしようとしている状況のなかで、この長期金利
のこの上昇ぶりは、なかなか説明し辛い状況です。
今回のこの相場のすべてのきっかけは、先週の米雇用統計といっても
過言ではなさそうですが、長期金利の変動の大きさは米国の動きを上回って
いることが気になるところです。
日本の10年国債利回りもあれよあれよと0.70%近辺にまで売り込まれて
いますが、日本の場合は円安が止まらなくなっている地合いもあり、
過剰流動性による円安、債券安のながれが確立しつつあるような感じが
します。
為替市場では、ドルの独歩高と円安様相が顕著になりつつありますが、
そのなかで、ユーロ円相場も130円の大台がだんだんベースになりつつ
あるような展開を予想しています。