ロシアルーブルと人民元の為替チャートがトランプの逆鱗に触れドル円への影響は?
トランプの最新のツイートによってあまりにも多くの経済的な混乱を招
いているので、マーケットについて説明を始めることでさえ困難な
状況です。トランプは、このケースでは間違いなく新経済諮問委員長である
ラリー・クドロー氏のことは完全に無視しています。
トランプ大統領は米国の金利上昇期に通貨切り下げのゲーム “、をしている
中国人民元とロシアルーブルは受け入れられない “とツイッターで非難
を開始しています。
ロシアルーブルと人民元の為替チャート
ロシアルーブルと人民元の長期のチャートです。
このチャートでわかることがあります。
ロシアが「切り下げゲームをしている」唯一の理由は、先週ロシアに
対する制裁措置をトランプ大統領が発表し、ルーブル通貨とロシアの
資産の両方が急落しました。どちらかといえば、ロシアは利上げを避けるために
ルーブルの安定させたいと思っているにも関わらず、ロシアへの制裁懸念が
強まるにつれて、ロシアルーブルは下落しているのです。中国については、
人民元安を望んでいるかもしれませんが、人民元が連続しておきているドル安
によって、2015年8月に中国が通貨切り上げを実施した時以来の人民元は
ドルに対して最も強い水準にまで人民元は戻っています。実際には、弱いドル
強い人民元の相場なのです。
トランプが今後どうでてくる?
その一方で、最大の皮肉は、トランプ氏自身がちょうど1年前に語った内容です。
「私はドルが強くなりすぎつつあり、部分的には、世の中が私に信頼があるために
起きている私の責任だ」と語っていました。
たぶん、トランプがより強い外国通貨、すなわちより弱いドルを望むのなら、
世の中がトランプに「信頼をなくした」ことを認めるはずがなく、おそらく、トランプは
朝のツイートでパウエルFRB議長を攻撃し始めることが考えられます。
トランプ大統領はFRBの利上げを停止するよう要求しはじめる可能性があります。
ドル円への影響は
ロシアに対してはシリアで対立し、中国とは貿易戦争に突入しよう
としているなかで、トランプ大統領は、間違いなく国内向けアピール
も含めてこの両国に対して声を荒げる機会が増えてくると思います。
トランプが「通貨切り下げ」というフレーズを使い始めたことは
これからは、貿易問題と為替を絡めてくることも考えられます。
そのことから、対日貿易赤字にも言及してくる可能性もあり、ドル円
についても圧力がかかってくることも考えられます。
これまでのドル円相場はアメリカが利上げをしていく前提で動いて
いましたが、上記のように、トランプがFRBの利上げがアメリカに不利に
動いていると感じ始めたら、利上げ大しても介入してくる可能性も
あります。その時は、ドル円も円高圧力が強まってくると予想します。