レバノン首相のサードハリリ氏とサウジアラビアの対立で今後の影響は
レバノンの首相であるサードハリリ氏は、先月サウジアラビアに
首相辞任を強要され、おまけにしばらくサウジアラビアに
拘束されていました。
レバノン首相が拘束された背景は
サウジアラビアとアメリカは、中東地域でイランの
影響力を後退させるという共通の目的をもっています。
しかし、その目的達成のための手段には違いがあるようです。
レバノンは、親イランのシーアは組織ヒズボラの影響力が
強まっています。一方でレバノンは中東地域の重要なハブ
でもあります。
ヒズボラはp、米国もサウジもテロ組織とみなしていますが
レバノンのハリリ政権も加わっています。
そこで、現在サウジアラビアで独裁的権力をもっている
ムハマンド ビン サルマン皇太子がレバノンのハリリ首相を
サウジアラビアに呼んで、辞任を迫ると同時に、しばらく
リヤドで拘束したのです。
孤立するサウジの暴走
サウジアラビアは、アメリカの許可なくして、自らの外交政策
を突き進んでいます。
トランプはサウジを支持していますが、ティラーソン国務長官
やフランスは、レバノンを再び内戦状態に陥れさせたくない
ために、サウジに自重を迫っています。
今後懸念される影響は
サウジアラビアの暴走が止まらないことと、ティラーソンや
マクロンフランス大統領が反対していても、トランプが同時に
暴走することです。
レバノンでは来年5月に選挙が予定されていますが、ハリリ首相
の人気が強く、サウジ支持のスンニ派でもハリリ首相を支持して
います。今後最も懸念されることは、サウジアラビアがヒズボラ
間で暴発がおこり、そこにイラン交えての中東全体での戦争
へと波及していくことです。
その意味で、レバノンのハリリ首相がこのままの状態で居続ける
ことが大事になってきます。