レイ・ダリオ氏の名言!コロナ後のドル紙幣増発と過剰債務について!
投資の神様といったときにまず思い出す名前は、レイ・ダリオ氏
です。レイ・ダリオ氏が築いたヘッジファンド、
ブリッジウォーター・アソシエイツは世界最大の
資産規模となりましたが、そのレイ・ダリオ氏が
執筆中の新著『変わりゆく世界秩序』(仮訳)の
中で名言を残しています。
そのなかの米帝国の章の前編、第2次大戦以降の部分
について、レイ・ダリオ氏が語っている内容に
ついて紹介したいと思います。
ドル切り下げと金本位制度からの脱却
レイ・ダリオ氏はドル切り下げ時のことについて語っています。
そのことについて、テレビを見ていたら、ニクソン大統領が
、ドルの金への紐づけをやめると言っていた。その時ダリオ氏は
『なんてことだ、私たちが知っていた貨幣システムが終わろうとしている。』
と思ったそうです。そして現実にそうなりました。
ダリオ氏が1971年のニクソン・ショック(ドル・ショック)
のことを自身のSNSで回想していますが、発表がなされたのは日曜日
当時、ダリオ氏は22歳、ニューヨーク証券取引所での場立ちの
仕事についていましたが、その時株式市場は急落すると
思っていたそうです。
仕事に出かける時、市場が大混乱に陥り株が下落すると予想してい
ましたが、確かに大混乱にはなったが、しかし、株はその後
予想に反して急反発しました。
若かったダリオ氏はもちろんそれまでドル切り下げを経験したことが
なかったので方向性を見誤ったと綴っています。
世界大恐慌時からの教訓は
そしてレイ・ダリオ氏は世界大恐慌の時
1933年3月5日の夜のことを見つけています。
その時も同じく日曜日だったが、フランクリン・ルーズベルト大統領
が本質的に同じスピーチをし、本質的に同じことを言って
いました。要するに通貨の切り下げと示唆しましたが
その後数か月、本質的に同じ結果をもたらしています。
その現象とは、ドル下落、株価大幅上昇、金価格大幅上昇
という、現在のポストコロナと同じ現象が起きたのです。
1933年3月5日とはルーズベルト大統領就任の翌日でしたが
金本位制を離脱しニューディールが開始されました。
金本位制離脱とは貨幣増発を意味し、ニューディールとは
大規模財政政策を意味します。
ダリオ氏はこの4月に、現在と当時が似ていると話して
います。
レイ・ダリオ氏のポストコロナの見解は
ダリオ氏は、こうした事例に共通する背景を抽出しています。7
共通する背景とは過剰債務であり、その負担を消すために
多くの紙幣増刷が必要とされたことを指摘しています。
政府は、有意義な使途も無駄遣いも合わせ、借金を増やし、
それが増えすぎると、財政再建で返済するのではなく、
貨幣増発で対応しようとする。結果、貨幣価値が低下し、
現金や債券等の保有者が損をするという見解をもっています。
ダリオ氏の共通しての名言(見解)は「現金はゴミ」である
という見解です。
まとめ
レイ・ダリオ氏は、今回のコロナパンデミックによる影響は
100年に一度の相当する大きな事象であると述べています。
そして、過去の事象が1933年の世界大恐慌に値する
事例だと述べていますが、このときの政府の対応と
同じことが現在もおきており、いままで積みあがった
過剰債務に耐え切れなくなった状態、すなわち
貨幣増発により和らげようとする歴史的事象が
繰り返されているとの見解です。その意味で
ダリオ氏の見解は「現金はゴミ」ということに
達しているようです。