リバースレポ金利とは?FRBの資産負債との関係とベストシナリオとは!
日本のMMFがリバースレポを通じて
運用しているということをよく耳にします。
そこで、今回はレポとリバースレポの違いについて
と、また利上げと資産の圧縮をすすめている
FRBの資産とリバースレポ金利の関係について
調べてみました。
リバースレポとは
リバースレポの説明について↓にわかりやすく説明が
あります。
これは、iFiananeからです。
リバースレポは、有価証券貸借取引の一形態で、債券を担保として
資金の貸し出しを行う取引をいいます。
借手側が債券を担保として差し出し、貸手側より資金を借り入れる
貸借取引で、通常、手持ちの債券を資金化したい場合に行われますが、
貸借契約のため、一定期間の経過後に担保債券の返却と借入資金の返却が行われます。
現在、日本では、レポ取引と言った場合、債券の貸借取引のうち、
金銭を担保として受け取る「現金担保付債券貸借取引」を指します。
これに対して、欧米などでは、レポ取引は、債券の売買取引扱いとなるため、
「買い戻し条件付売却取引」を指し、またリバースレポは、レポ取引同様、
売買取引扱いとなるため、「売り戻し条件付買入取引」を指します。
(出典:iFainane より)
FRBの資産構成は
FRBの資産構成は、↓の図のように
主にに米国債とMBSから構成しています。
資産サイドの米国債とMBSとを合わせると約8.4兆ドルあります。
そして、それぞれの資産残高に対して
平均利回りをかけると受取利息は年率で約1,601億ドル
となります。
FRBの負債の構成は
FRBの負債サイドは、主に準備預金とリバース・レポそして現金の構成となります
そのうち約5.6兆ドルとなる、リバースレポと準備預金
それぞれの残高に金利を掛けると、
支払利息は年率で約1,329億ドルとなります。
負債のうち、流通貨幣(現金)は、実体経済の拡大に合わせて
増加していくと見られます。経済活動には、モノやサービスだけでなく、
貨幣も必要です。経済の規模や所得が増えているにも関わらず、
売買に必要な現金の発行量が増えないと、取引が滞って経済活動も
停滞します。
(出典:フィデリティ証券)
https://www.fidelity.co.jp/page/strategist/vol75-fed-going-into-the-red
リバースレポ金利とFRB資産負債構成の関係
仮に、年末までに政策金利を「4%」にまで引き上げ、
資産と負債の圧縮が進むとすると、負債の金利の支払いが
資産の利回りを上回ることが理論的におこります。
他方で、6月末時点のFRBの払込資本や余剰金などの「資本金額の合計が約587億ドル」です。
FRBにとってのベストシナリオは「インフレが自然に収まって、
低金利のまま景気後退は来ず、資産も圧縮できる」状況ですが
今のっところ実現していまっせん。
FRBにとって望ましいシナリオは
FRBにとって望ましいシナリオは厳しい引き締めを急速に織り込ませることで
金利が一気に上がり、早期に景気後退し金利が低下することだと思えます。
この場合、資産の圧縮しないものの、インフレは抑制でき
またFRBの収支が痛むことなく、またドル不安を招くことも
ないことです。
FRBの覚悟が問われますが、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、「1%の利上げ」も♪夢じゃない♪(スピッツ)でしょう。
金利上昇への警戒をふまえると、米国成長株式からの分散が望まれます。
まとめ~FRBのベストシナリオ
今回は、リバースレポ金利と中央銀行の資産負債の
収支について調べました。
FRBは利上げを急いで、インフレを抑制しようとしていますが
FRBの主な負債のひとつである、リバースレポの残高にも
金利負担が生じます。この負担が上昇すると、FRBは逆ザヤ
となり、FRBの資本を棄損させてしまうリスクがあります。
急激な資産の圧縮がおこると、その影響も大きく
そこで、ベストなシナリオとしては、利上げが長く続かなくて
ソフトランディングすることが、FRBがもっとも願って
いるシナリオのようです。
そこで、多少痛みをともなっても利上げを急ぎ、インフレを
抑えて、その次は利下げへの転じることが、FRBがもっている
ベストシナリオのようです。
デービッド・コスティン氏(ゴールドマン)がFRBの利上げに対して怯える必要がないという理由は!?