ユーロ圏の景況指数は水準で見るべきかそれとも方向性か?
マークイットが発表した9月のユーロ圏総合PMI確報値は、53.6となり
8月の54.3や9月の速報値の53.9よりも下回っています。
方向的には、明らかに下方向ですが、水準的には、目安となる50を大きく
上回っています。
この3ヶ月の平均でいえば、53.9で前四半期と同じ水準を保っています。
グローバルでこれだけ悪材料が続いているなかでも、この水準の景況感を保っている
ということは、意外とユーロ圏の経済は底固いのかもしれません。
現在の市場は、ユーロについては、追加量的緩和緩和の可能性をぜんていとし、
ドルについては、近い将来の利上げの可能性のなかで、動いていると思われますが、
この景況指数の水準に焦点をあてると、追加緩和の緊急性は必要ないように見えます。
ユーロが売り持ちに傾き易い地合いのなか、再びユーロのショートカバーに
見舞われる局面がありそうです。