
ユーロ円債とサムライ債のリスクの違いを意外と認識されていない件について
ユーロ円債とは、外国債券の一種で、日本国外で
円建てで発行される外国債券のことをいいます。
自通貨が自国市場以外で取引される場合に、
その取引市場を「ユーロ市場」と呼ぶことに由来しています。
要するに、円建ての債券が日本意外で取引をされている
債券をユーロ円債とよびます。
欧州統一通貨であるユーロとの直接的な関係はないのです。
ユーロ円債とサムライ債の違いとは
ユーロ円債は外国債券に分類されるものの、払い込み、
利払い、償還金の支払いのすべてが円建てで行われます。
そのため、日本国内の投資家にとっては直接的な為替リスク
はないですが、ユーロ円債にも、仕組債として発行される
タイプなどのいくつかの類型がありますので、債券の中に
いろんなリスクが組み込まれているユーロ円債があります。
リスクは各債券によって異なります。
円建て外債は非居住者が日本国内で発行するものと、
海外 で円建て発行されるものに分けられます。
日本で、外国の発行体が円建て起債する債券が
「サムライ債」と呼ばれています。
海外で発行される円建て債券は、ユーロ市場で取引されるので、
ユーロ円債とよばれています。
リスクの違いとは
サムライ債については、発行体が外国の資本なので、
いろんな発行体、すなわち企業、政府機関などの
信用リスクを周知することが大事です。
一方でユーロ円債についても、発行体の信用リスク
と、仕組み債などでは、どのような市場リスクが
組み込まれているのかを認識しておくことが大事です。
両方とも円建てなので、見た目の為替リスクはないですが
仕組み債であれば、そのなかに市場リスクが組み込まれて
いるケースもあります。
サムライ債については、発行体が外国の資本であるのが
明確なので、その発行体の信用リスク考慮する必要が
あります。当然その発行体が企業であるのか政府機関
であるのか、また格付けによって利回りが違ってきます。
まとめ
結局、ユーロ円債とサムライ債の違いは、どの場所で
流通しているのかの違いであって、両方とも円建て債券
であるので為替リスクはない商品です。
しかしながら、利回りの違いは、それぞれの発行体の
信用リスクとまた仕組みもので、その債券に市場リスクが
組み込まれているものもあるので、そこの
ポイントはおさえておくべきだと思います。
ただ円建て債券である以上、現在も市場環境では
利回りはあまり期待できず、逆に高利回りのものは
別の信用リスクが高いものとして認識すべきだと
思われます。