ユーロドルは買い持ちが過去最高でもスワップポイントは開きっぱなし!
ユーロの投機筋はかつてないほどのユーロドルロングの
ポジションをとっているようです。
先週、ユーロドルの先物FX市場でも投機筋がユーロの
買い持ちを積ましてい模様です。実際に米商品先物取引によると、
ヘッジファンドや他の投資家は、ユーロに対して今までかつてない
ほどに過剰なユーロの買い持ちポジションを膨らましています。
ところが一方で、ユーロとドルの金利差であるスワップポイントは
開く一方です。
ユーロドルとスワップポイントの関係
ご存知のように、ユーロドルは今年にはいって特に急騰
しています。
2017年にG10で最もパフォーマンスがよかった通貨ユーロは
ECBが9月に量的緩和を終了させ、成長が加速しているとの見通し
からユーロ買いに拍車がかかっているようです。
そうなると、ユーロとドルのスワップポイントも縮まっも
いいように思いがちですが、実際はこのスワップポイントは
広がりつづけています。
ユーロが今年9月から、債券買い入れの減額や、ましてや
近い将来の金利の平準化の見通しが強いにもかかわらず、
金利のほうでは、ユーロの金利は劇的に上昇しておく
雰囲気がありません。
ユーロドルとスワップポイントが逆方向に動く
ユーロドルのスワップポイントが縮小しないということは、
金利の市場のほうは、ユーロに対して、そう楽観的見方をしていない
ということが分析です。
ECBが今年の秋から債券買い入れの減額は、それほどユーロ
の金利上昇につながらないとみている参加者が多いということです。
それでもユーロドルは一本調子で上がってきています。
スワップポイントがマイナスということは、投資家、投機筋
たちは、ユーロのロングを歴史的にも膨らまさせながら
同時にスワップポイントのネガティブキャリーを払っている
ことになります。
そのネガティブキャリーとは、ユーロドルのケースでは、
ユーロとドルの金利を比べたときに、2年債利回りの差で
約2%近くの差があるのです。
この場合で、ユーロのロングのロングをとると、この金利差
を毎日払っていかないといけない計算となります。
そrでもユーロドルが上昇し続けている背景には、ヘッジファンド
や投機筋の強いユーロ買いが入っていることになります。
まとめ
ユーロドルはチャート的にもまたファンダメンタルズの
出遅れ感から、今年さらに上昇するとみている投機筋
が多いですが、このスワップポイントの差を考えると
ユーロの上昇も一本調子ではなく、乱高下を繰り返す
可能性が高いと思われます。
2011年と2012年にユーロドルの上昇期に底をつくって
いた1.25近辺は、そんな簡単に打ち破れない水準だと
思われます。