![](https://www.fxmarketview.biz/wp-content/uploads/2017/02/cropped-fxmarketview2.jpg)
ユーロの調整はどのタイミングでくる?
先週第一回目のLTROの早期返済予定額が公表され、それに好感して
ユーロの上昇に拍車がかかったかたちとなり、ユーロ円ではいっきに
125円突破、昨日は126円台に突入しています。
ユーロは対円だけではなく、他の通貨でも軒並み過熱しすぎの域内に突入
し、オーシーレータ系のテクニカル分析が通用しない状況にまでヒートアップ
しています。
ユーロの債務危機回避でのユーロの上昇は以前から指摘してきましたが、
ここまで上昇すると、ユーロの債務危機懸念によるディスカウントぶんを
埋め合わせただけではなく、次のユーロのファンダメンタルズの好転を
前倒ししているようなユーロ高の相場展開となっています。
ここ一ヶ月、ほぼ調整なしのユーロ高が続いていますが、どのタイミングで
調整がくるのか、懸念されるポイントを整理しておきたいと思います。
1.ドイツの景況感は好調を示していますが、一方でフランスのPMIなどは
下降傾向をたどっている。
2.今月実施されるイタリアの総選挙、イタリアの銀行の不正会計の問題に
モンティ首相の支持が下降気味であること。
3.スペインの25%超える失業率、失業給付金の支給の延長など、社会問題
が深刻化していること。
4.第一回目のLTROの早期返済額は予想よりも高かったですが、今週の第二回目では
早期返済額が大きく減少していること。
ユーロのファンダメンタルズに立ち返れば、ドイツ以外では深刻なままであり、
また緊縮財政を強いられているなか、イタリアの選挙も控えております。
RSIが危険水域にはいったまま長い時間が経っています。上記のファンダメンタルズに
注意をはらいつつ、近いうちのユーロの調整売りも気にする必要もあると思われます。