ユーフォリア指数(ゴールドマン)が過去最高水準でドル円相場と関係と今後の予想は!?
米国株式市場でS&P500が3100の高値を先週末に更新し、そしてダウ
も28000超えを史上初めて果たしました。これで、念願の上昇基調に拍車
がかかってきたという見方も占有してきています。
約1年にわたっての機関投資家や個人投資家による調整売りが起きた後
ここ最近は企業に自社株が活発化し、株式市場の上昇の後押しとなっています。
債券市場にコンスタントに週間で100億ドル流入していた資金が先週は
46億ドルに減少し、ここ数週間はスローダウンしたかたちとなり、一方で
株式市場への資金流入は、96億ドルと急激な資金流入の上昇となっている
ことが、この株式市場の上昇の背景となっているようです。
この三週間でも、株式市場への流入額は330億ドルと債券市場へのげ
流入額230億ドルを上回り、これは2018年12月以来の現象と
なっています。
目次
株式市場への資金流入が示唆していることは
ただこの米国株式市場への流入は海外からのフローであり
国内からは自社株買いの需要に支えられている構造です。
金利の低下を反映して海外からの株式市場への流入は旺盛で
あるものの、気になるファンダメンタルズの指標も米国経済
に出ています。
米国のGDPは下降トレンドに突入
米国のQ4のGDPの予想が先週は1.23%成長予想でしたが
そこから急激に落ち込み0.83%となっています。
↑の表からわかるように各地域のGDPは軒並み下落基調
となっており、平均で0.83%成長という急激な落ち込み
となっています。
米国企業収益の動向は
米国企業収益に目を向けてみると、S&P500の92%の企業
がQ3は減益予想となり、-2.3%減益となる予想です。
そしてQ4のEPS成長予想はマイナスとなる予想がでています。
これは米国企業の収益状況は悪化していることを示しています。
この資金フローと米国経済が意味していることは
このことから、なにを意味しているかといえば、市場は金融政策
に注目していましたが、現在は世界経済の成長に目が向きそこから
株式市場への資金流入が起きていると言えます。
これによってリスクアセットに資金が向かう状況になっている
ようです。
たしかにドイツ経済はリセッションから免れる数字が先週発表され
ています。しかしながら、中国の成長は6%を下回る予想があり
またここ最近の経済状況も下降傾向です。
ゴールドマンのユーフォリア指数が示唆していることは
このように矛盾をかかえた現象が起きている市場ですが
ゴールマンサックスの作成しているユーフォリア指数は
市場高値を示唆しています。
これが意味していることは、市場をリスクを取ることに
貪欲になっている指数です。
↑のグラフはゴールドマンサック調査によるユーフォリア指数
(Bloomberg)ですが、見てのとおり、市場はリスクに対して
過去にないほどに積極的となっています。
これが意味していることは市場は、中央銀行の金融政策に期待
していることを物語っていると思われます。
ドル円相場への影響と見通しは
このリスクアセットに貪欲な市場を反映しての
ドル円の見通しは、やはりドル高円安になりやすい
相場が続くと思われます。
(チャート出典:楽天証券より)
↑はここ6か月のドル円チャートですが、テクニカル的にも
逆ヘッド&ショルダーを形成しており、このフォーメーションが
示唆していることは、ドルの底固めをして、ショルダーラインを
上にブレイクすれば、ドル高円安に加速しやすいフォーメーション
です。これは、現在のリスクアセットい資金がむかっている
動きと整合性があり、当面のドル円はドル高になりやすいと
予想します。
まとめ
今回はユーフォリア指数とドル円の関係について述べましたが
結局その背景にあるのは、中央銀行の金融緩和政策が背景
にあるようです。上記で述べましたが、経済ファンダメンタルズ
は下降傾向にありながら、これだけ株式市場が好調でまた
ユーフォリア指数が過去最高の水準に届くということは
資金の行き場がないことからリスクアセットにむかっている
状況だと思います。その流れからみると、ドル円相場は過去
の関連性からみても上昇しやすい状況だと思われます。