マーシャル・ウェイス(ヘッジファンド)とは?SPACの見通しと「ユーレカ」のポジションは
ヘッジファンドの巨人、マーシャル・ウェイスはブランクチェック(白地小切手)会社
と呼ばれる特別買収目的会社(SPAC)のブームに警鐘を鳴らしています。
そこで今回は、ヘッジファンドの巨人といわれる、マーシャル・ウェイス氏
についてと、彼の市場の見方について紹介してみたいと思います。
マーシャル・ウェイス(ヘッジファンド)とは
マーシャル・ウェイス は、Paul Marshall とPaul Marshall によって
設立されたLondon を拠点とするヘッジファンドです。
マーシャルは会長兼最高投資責任者を務め、Waceは最高経営責任者兼最高リスク責任者
を務めています。同社は世界最大のヘッジファンドマネージャーの1つです。
ファンドを開始する前は、ポールマーシャルはマーキュリーアセットマネジメントで
ヨーロッパ株式の責任者を務め、イアンウァースはドイツ銀行の株式取引責任者を
勤めていました。 1997年、マーシャルとウェイスはマーシャルウェイスを
立ち上げました。当初はジョージソロスから2500万ドル、家族や友人から2500万ドル
を調達してファンド運営を開始してます。同社は2020年の時点で480億ドル以上を
管理しており、ロンドン、ニューヨーク、香港のファンド管理オフィスで運営されています。
本社はロンドンにあります。
マーシャル・ウェイスのSPACへの見通しは
同社はSPACについてロングとショート双方で10億ドル(約1100億円)余りの
ポジションを積み上げているようです。
共同創業者のポール・マーシャル氏は投資家宛てのニュースレターで、
SPACには投資家とスポンサー、合併相手企業のゆがんだ思惑が絡んでいると
指摘しています。ポール・マーシャル氏は、SPACは悪い終わり方をするとの
見方をしているようです。
マーシャル氏はSPACで損失を被ったこともあるが、利益を得る機会にも
なると指摘しています。トラブルの可能性が高まる中で「最近はショートの
エクスポージャーを増やしている」と説明しています。
「ユーレカ」のポジションは
マーシャル・ウェイスは、210億ドル規模の旗艦ファンド「ユーレカ」について、
SPACへのエクスポージャーが10億ドルを超えていることを明らかに
しています。このファンドは、ロングショートを構築することが
戦略の基幹をなしていることから、SPACのなかでも選別しているようです。
まとめ
今年だけでも300社以上のSPACが合計で1000億ドル超を調達し、規制当局は
目を光らせるようになっているようです。かなり過熱しているという
指摘は、このファンドだけでなく、他の有名投資家も警鐘をならしはじめて
いるのも事実です。先週には米証券取引委員会(SEC)が
会計ルール適用方法変更のガイダンスを示しています。このように
SPACに対する厳しい目も次第に増えているなか、今後の展開が気になる
ところです。