マーク・モビアス氏(新興国投資の第一人者)のアフターコロナの中国株投資の考えは!
マーク・モビアス氏といえは、新興国市場投資の第一人者と
知られています。
マーク・モビアス氏は、1936年ニューヨーク生まれで
ボストン大学で修士号、マサチューセッツ工科大学で
経済学と政治学の博士号を修得するという輝かしい学歴を
もっています。そしてその後香港を拠点にコンサルタントやアナリストとして
活躍したのち、1987年よりテンプルトン・エマージング・マーケット・ファンドの
ファンドマネジャーに就任し、新興市場投資の第一人者として
屈指の運用成績を誇り、現在はモビアス・キャピタル・パートナーズの代表
を務めている方です。そのマーク・モビアスがアフターコロナの新興国市場
についてどう思っているのか気になるところです。
とくに、中国について、この新型コロナに対する初動について、世界中を
批判を浴び、そして米中対立構造が過去に例を見ないほど緊張が高まって
いるなか、どう思っているのか気になるところです。
マーク・モビアス氏の現在の中国に対する投資の考え方は
マーク・モビアス氏はコロナ発生とその後の隠蔽疑惑にある中国に対する世界的不信が
すぐに収まると思えず、米中の緊張関係がすぐに止むとは予想できない
としています。
それでも、すべての問題にもかかわらず中国株の中には高収益で成長している
銘柄が多く存在するというのもマーク・モビアス氏の考えです。
中国市場の一般的な姿を見るのではなく、個別銘柄ごとに見るべきだ
と唱えています。
モビアス氏がBloombergで、中国に対して過度な悲観をすべきでないと主張し
ているのです。
米中摩擦やコロナウィルスにかかわる批判など中国を取り巻く環境は
厳しさを増していますが、そうしたマクロの厳しさとは別に
ミクロにはチャンスが存在するというのがマーク・モビアス氏の現在
の投資の考え方です。。
マーク・モビアス氏が唱える中国株投資の3つ条件は
現在の中国について、マクロを見るのではなく、ミクロを見ろ
という条件には以下の3つがあると唱えています。それは
- 貿易戦争の影響を受けない
- 世界に進出している
- 他社買収が可能なほどバランスシートが強い
この条件というのは、それほど目新しい条件とはいえませんが
こんな銘柄があったらそれは納得ですね。
一般的なイメージとしては、アリババ、テンセントのような
銘柄であるというのは想像がつきます。
マーク・モビアス氏のアフターコロナの考えは
マーク・モビアス氏は、新興国について、常に楽観的立場を
とっていることは知られています。
どんなに厳しい環境でも、明るい方向を指し続けるのがこの人であり、
だからこそ投資の1つの大きな分野を切り開き、大成功を収めることが
過去できたのだと思います。
そして、アフターコロナで最も気になるのが、新興国各国の債務です。
モビアス氏は、苦戦中の国の債務についてもコメントしている。
物色できる: アルゼンチン、南アフリカ、トルコ
避けるべき: ベネズエラ、ナイジェリア
モビアス氏は避けるべき国も挙げているが、長い目で見ればそうした国は多くない
と分けて考えているようです。
避ける条件として、厳しい為替規制でエグジットができない場合、
または外国人の参入に規制がある場合を避けるべきであるとしています。
モビアス氏は、コロナ・ショックからの脱出策について
ワクチン開発について、大きく注目されているが、そう重要ではない
としています。ワクチンが仮に年末までにできたとしても、全員が
ワクチン接種を終えるには長い時間がかかるからです。マーク・モビアス氏が
重要視しているのは、みんなが職場に戻る、街に出て買い物をすることだ
そうです。特に病気に対する抵抗力の強い若者が多い新興国市場にとっての
解決策は、ワクチンではなく、若い人が街に戻ることだとしています。
まとめ~感想
新興国に対して、常に楽観的立場をとるマーク・モビアス氏らしい
中国にたいする考えですが、確かに↑の3条件が整っていれば
買のチャンスかもしれません。ただ2番目の世界に進出している
企業というのは、とくにアメリカをはじめとする欧米先進国
は中国企業にたいする締め出しのような動きも出ているので
そこは要注意だと思います。やはり中国に対して、今後コロナ対応
に対して、世界の世論がどう傾いていくか、注意したほうが
いいと個人的には思います。