マクロン大統領勝利とメルケルCDUの躍進でユーロの動向はどうなる?
この週末は、ヨーロッパの選挙に注目が
集まりました。
フランス大統領選挙は、無風でマクロン氏が
事前の予想どおり勝利し、市場に安心感を
与えるとの見方が大きくなっています。
マクロン氏は期待に応えられるか
投資銀行出身のマクロン氏にとって、大統領の座
を勝ち取ることは、彼の挑戦において比較的簡単な
部分だったという結果になりました。フランスの
有権者は、マクロン氏の取り組み以上に急進的な
改革を主張する候補者に投票する傾向があったよう
です。
しかし、オランド社会党連立政権の経済相として
マクロン氏が進めた政策は、組合の反対やデモを
受けて骨抜きとなった事実があります。
週末メルケル首相のCDUの勝利
フランス大統領選挙に注目が集まっていましたが
一方でドイツの州議会選挙がおこなわれました。
結果は、CDUが前回から2.5ポイント上昇して
一方でSPDは、約4ポイント低下しました。
これで、ユーロは、ドイツとフランスでユーロ
支持に流れが強まったとの見方が強まりそうです。
今後のユーロの動向は
フランスの次の注目点は議会選挙
マクロン氏の市民運動には、6月のフランス議会選挙で
勝利するのに必要な組織力が欠けています。
さらなる政治的地殻変動が起きない限り、マクロン大統領が
公務員削減や企業との労働時間折衝などの主要政策課題の
実現のため、右派か左派どちらかの主要政党を頼るしくみ
は変わらないと思われます。
とりあえずユーロは反発して反応しているものの、
マクロン大統領が誰を首相に指名し、議会選挙で
優位に立てるかどうか、そして、ドイツではメルケル首相
のCDUがこのまま持ちこたえるかどうかが、焦点となり
ユーロの一方的な上昇にも限界があると思われます。