
ポール・ライアン共和党下院議長の引退表明が与える影響とは
下院議長であるポール・ライアンは、今朝の下院議員に、
11月の再選で立候補しないことを伝えました。
ポールライアン氏は、ある意味共和党の顔であるだけに
共和党内に激震が走っています。
なぜポールライアンの辞任が重要なのか
共和党は中間選挙中で、すでに非常に厳しい状況置かれて
います。多くの共和党議員が敗北の危機に瀕し、民主党が
大勢を握る可能性が高い状況となっています。
ワシントンで最も有力な共和党員の1人によると
「これはタイタニックだ。地殻変動です。 …これは、
共和党を支援しているすべてのドナーが下院で勝つ見込みが
ないと信じさせることになるだろう」と語っています。
要するに、共和党の資金支援者たちも、いっせいに逃げて
行く可能性が高くなっているのです。
ポールライアンが引退を表明した背景は
この決断は、PoliticoのTim Alberta氏とRachel Bade氏が12月
記載の「ワイルドなワシントンの旅は終わりを告げる」の中で
予告していましたが、彼の最終的な決断はきわめて緊密に行われた
ようです。
ライアン氏まだ48歳で、2012年の共和党副大統領候補であり、
長い間大統領になる野望を抱いていました。ライアンの友人たちは、
将来別のかたちで出馬する可能性がある、と語っています。
友人たちは、ライアンは長年の政策目標であった税制改革を
成し遂げ、一部にはトランプ大統領からずっと抑圧されてきた
仕事から抜け出そうとしていると語っています。
ポールライアンは、共和党gs過半数を落とす可能性があるまたは
かろうじて過半数を維持するだけの難しい議会運営を
考慮すると、今が去るベストなタイミングであると考えた
ようです。
今後与える影響は
彼の代わりに出馬する可能性が最も高いのは、ケビン・マッカーシー氏と
スティーブ・スケリス氏ですが、両者ともに、民主党候補に資金面
でも大きく水を開けられており、劣勢であることには変わりは
ありません。
共和党議員のまとめ役であった、ポールライアン氏が辞めることで
ますますトランプ政権の議会運営は瀕死の状態に陥る可能性
が高いと思われます。
トランプ大統領は、劣勢を挽回するためにより外交を前面に
打ち出しそうですが、一部の支持者の人気を取るために
さらに暴走していく可能性も警戒する必要があると思われます。
今や、政権内でも議会でも彼を止められるものはいない
状況になりつつあります。
当面は、シリア、イランそして北朝鮮で、大きく振り回される
ことを警戒すべきだと思います。