
ポンペオCIA長官を引き継ぐハスペル氏の過去がやばすぎる件
ティラーソン国務長官の突然の解任、そしてトランプ米大統領は
ポンペオ中CIA長官の後任にジーナ・ハスペル副長官
を指名しました。それを受けて、2001年9月11日の同時多発
テロ後にCIAが実施した厳しい容疑者尋問でハスペル氏
が果たした役割について、疑念が湧いています。
ハスペル氏のやばい過去とは
ハスペル氏は1985年にCIA入局し、秘密工作部門の
上級職としてキャリアを積んだ後、昨年副長官に抜てきされ
ました。
ハスペル氏は、テロ容疑者の拘束および尋問を指揮する
チームに所属し、多くの専門家や議員が後に拷問と呼んだ
手法を用いたと話す当局者もいるのです。ハスペル氏について
は、指名に対し、早くも連邦議員や人権団体からも懸念が
表明されています。
ハスペル氏はキャリアの大半を秘密工作部門で過ごしています。
昨年CIA副長官に就任するまでのハスペル氏の公的記録は
ほとんど存在していません。秘密工作員は殺害されたとしても
氏名すら公表されないのが普通で、何十年もたってから
身元が明かされる場合もあります。
ハスペル氏は秘密軍事施設として知られるタイの秘密収容所
の運営を任されていました。上院情報特別委員会の2014年の
報告書では、国際テロ組織アルカイダの幹部として拘束した
アブ・ズベイダ容疑者に対し、1カ月に83回の水責めや睡眠の
遮断などが行われ、一時は死亡した恐れがあるとみられていた
との結論が示されています。
かなりやばい拷問ですが、その尋問の責任者だったのがハスペル氏
なのです。
CIAテロ対策センターの元責任者は回顧録の中で、ハスペル氏が
タイの収容所で作成された数十本のビデオテープの破棄を命じた
と記しています。ズベイダ容疑者に用いられた手法は現在では
違法であり、証拠ビデオを全て破棄したとなると、かなりやばい
手法を平気でできてしまう人物がCIA長官に任命される懸念が
共和党の議員の中ですら広がっています。
ハスペル氏をCIA長官に任命される条件とは
共和党のジョン・マケイン上院議員は声明の中で、
上院での指名承認において、CIAが拷問禁止の
ガイドラインを守るという確約をハスペル氏から
取りつけるべきだと述べています。またハスペル氏が
CIAの尋問にどのような形でどの程度関与したかを説明する
よう求めているようです。
トランプ氏はティラーソン国務長官を更迭し、
CIAのポンペオ長官を後任に充てる人事を発表し、
同時にハスペル氏をCIA長官に指名しています。
ハスペル氏候補が承認されるためには、上院の採決で
過半数が賛成する必要があります。上院は現在、共和党
が51議席、民主党が49議席を占めるが、賛否同数の
場合はペンス副大統領が決裁票を投じます。仮に脳腫瘍で
闘病中のマケイン議員がアリゾナ州にとどまり、民主党議員が
全員反対票を投じるならば、共和党から一人の離反者が出る
だけで、指名が阻止される可能性があります。
ハスペル氏が上院で承認されれば、史上初の女性CIA長官が
誕生することになります。
まとめ〜今後の展開は?
もしハスペル氏がCIA長官に任命されれば、トランプ大統領に
近い人間がCIA長官となります。
過去にやばい尋問や拷問が疑われている人材がCIA長官に
なるというのも前代未聞であり、もはやホワイトハウスは
トランプにより、ブレーキの効かない状況に陥ってしまって
いるといっても過言ではなさそうです。
金融市場もどういう不意打ちを喰らうか注意が必要な状況
が続きそうです。