ポンドドル相場2018年後半見通しはチェッカーズ計画を打ち出したことで下落し続けるのか?
イギリスのメイ首相は、ブレグジットについて
今まで最も強い命令をだしました。
それはチェッカーズ計画というもので、彼女が
7月に閣内で交渉して打ち出したものです。
しかしポンドドルが下落しています。ポンドドルは2017年6月以来の
大幅安をつけました。メイ英首相がEU離脱交渉は膠着
状態にあると述べたことが売り材料となっています。
EU加盟国首脳は20日まで2日間にわたりEU首脳会議を開き、
メイ首相の案は機能しないと率直に通告し、そこから一夜明け、
メイ首相はロンドンで声明を発表し、悪い合意ならない方が
ましだとあらためて強調しています。
メイ首相は、チェッカーズ計画をブレグジットの打開として
強要しているいますが、そのチェッカーズ計画とは
なにか、そしてポンド相場にかかる影響について
分析してみたいと思います。
チェッカーズ計画がなぜ重要なのか?
ブレグジットの交渉最終日まで、約6ヶ月あまり
となりました。メイ首相がこの声明を出したことに
よって、イギリス保守党内のブレグジット強硬派に対して
メイ首相が今進めようとしている穏健的なブレグジット
となのか、イギリス経済の破綻を招くおそれがある
合意なしのブレグジットなのか選択を迫らせる
可能性が高くなります。
メイ首相はまた、ブレグジット交渉をしている最中に
党内でリーダーを奪おうとしているうわさについても
苛立っていると述べています。
しかし、今回メイ首相が声明をだしたことは、今後の
ブレグジットを楽にするものではなく、さらに
党内のEU離脱強硬派の反発を強める結果と
なりそうです。
ボリスジョンソン元外相は、コラムに投稿して、
メイ首相のチェッカーズ計画で、車がクラッシュする
方向に向かっていると述べました。
ブレグジットの1番の問題はアイルランド国境
イギリスの一部である北アイルランドとEUのメンバーである
アイルランドの国境での経済問題を決めることが、いちばん
の難題となっています。
メイ首相は、この国境問題が厳しいことになることは、
許されないと提唱しています。この厳しい国境問題と
イギリスを傷つけないようにできる唯一の提案は
チェッカーズ計画であると主張しています。
まとめ ~ ポンドドルは下落し続けるのか?
一方でEU離脱強硬派は、チェッカーズ計画hs、ブレグジットの根本的
目的を弱めると主張しています。イギリスは関税の単一市場に
EUが拒否するまで主張すべきであると、断固として曲げよう
としていません。EU側も、このメイ首相のチェッカーズ計画には
反対で、もしイギリスにルールを破って美味しいところだけ
持っていくことをゆるしたら、それは大変なことになる
と警告しています。
ブレグジット交渉は、このままの膠着状態が続き、メイ首相
は身内からもまた対外交渉でも孤立する可能性が高いです。
ポンドドル相場は、この悲観的な見方をある程度織り込んで
いる状態だと思います。
ブレグジットに対して悲観的な見方が占有するなか、
ポンドドル相場のリスクは、すでに積み上がっているポンド
ショートの積み上がりが、ショートカバーをもたらす
展開だと思います。