ハーレーダビッドソンから見て取れる貿易戦争の行方は
トランプ大統領が引き起こしている激しい貿易戦争は
1800年代を連想させます。
トランプ政権がEUと中国に課した関税と、報復関税は
「19世紀の税金」と言われています。
貿易戦争の歴史
「19世紀のころは、貿易税は一種機能しました。それは純粋な
経済的負の力でしたが、企業は一般的にどこを生産拠点にするか
ついて選択肢があまりなかったです。
企業は国内に集中し、世界中で生産拠点を自由に動かすことは
できませんでした。関税は19世紀の税金といわれています。
その結果、トランプが課した最近の関税は単に機能しないと
アナリストは主張しています。
現代の貿易は、19世紀よりもはるかに複雑であり、多国籍企業が
支配しています。世界の貿易の約40%は、企業内で起こり、ある子会社
から別の子会社に移行しています。
アメリカの象徴ハーレーダビッドソンまでも
アメリカの象徴的なモーターバイクメーカーのハーレーダビッドソンが、
トランプとEUの混乱を避けるために生産を国外に移すと発表
し、紛争はさらに悪化しています。
同社は、輸入バイクに対する報復的な欧州の税金によって
コストを平均して$ 2200上昇させると主張し、アメリカからの
生産拠点の移転を考えているのです。
トランプは即座に反応
トランプは即座に、Twitterでハーレーダビッドソンの決定に
失望したとツイートしました。
「すべての企業のなかで、ハーレダビッドソンが最初に白旗をあげ
ることに驚いた。 “私は彼らのために懸命に戦い、究極的には、
我々を1510億ドルもの赤字で傷つけてきたユーロへの輸出に対し
て関税を支払うこともないであろう。関税は単にハーレーダビッド
ソンの言い訳にすぎない。我慢しろ」とツイートした。
今後の貿易戦争の行方は
このハーレーダビッドソン動きは新しい関税の中で
意味を持つと言われています。
これは、ビジネスの観点からは全く合理的です。さらに、
EUはハーレイダビッドソンを追求する可能性は極めて低く、
政治的な目的を達成するために税金で米国に対抗しようと
しています。ハーレイダビッドソンは、米国でバイクを生産してきましたが
もし関税政策が通過すれば、EU関税は、米国経済、
ハーレイダビッドソンそして最終的にはEUの潜在的消費者に
ダメージを与えることになります。もしハーレイダビッドソンが
他の地域で生産を切り替えると、米国経済にとってはダメージと
なりますが、ハーレイダビッドソンは傷つくこともなく、また
EU消費者も傷つきません。これが21世紀の貿易となります。
まとめ
アメリカの象徴のバイクメーカーであるハーレーダビッドソン
がトランプの圧力にもかかわらず、最後まで海外移転に
固執するかどうかが、今後の貿易戦争の行方を占ううえで
とても重要になると思います。
もしハーレーダビッドソンがトランプに反旗を翻したままであれば
この反発の動きは、米国内から出てくることが予想されます。