ハードブレグジットとは?合意なき離脱阻止する法案通過で2019年ポンド円の見通しは?
重要な法案が英下院で可決されました。
英下院は18日、EUからの「合意なき離脱」を阻止することを
目指した修正案を可決しました。
この修正案は、英領北アイルランドの自治回復に向けた
進展状況について議会が特定の日に報告を受けることを定めています。
そのため、休会中でも議会が開かれることを義務付けることになります。
ボリス・ジョンソンが企んでいたことは
次期首相の就任が有力視されているボリス・ジョンソンは、「合意なき
離脱」を強行しようとしています。
そのために議会を休会とする可能性を示唆していました。
それに対抗するため、親EU派の議員らはこれを阻止しようと
今回の修正案が可決したかたちになりました。
ネガティブ要因を織り込んでいるポンド円相場
(ポンド円チャート:楽天証券)
ここ3か月のポンド円のチャートが示しているように、
ポンド円相場は、英国のEU離脱に関するネガティブ要因
をすでに織り込んだ前提の相場を築いていうように
見えます。
新首相がボリスジョンソン氏がなることも、ほぼ織り込んだ
前提で、彼の主張である、EU離脱を優先する政策が相場
に反映されたような動きをしていました。
中長期のポンド円相場から分析すると
(ポンド円チャート:楽天証券)
↑のチャートはブレグジットの国民投票結果が出る前と以降の中長期
のチャートですが、2016年にポンド円が最安値をつけた以降は
約3年間にわたり、調整的な動きに終始しています。
とくにメイ首相の退任が決まってからのポンド円の動きは
ハードブレグジットを想定したポンド安のトレンドが形成されて
いますが、もっと大きなピクチャーからみると、2016年の最安値
が現状は、大きなポイントになっているように、テクニカル的には
見えます。
今回の修正案可決がポンド円に及ぼす影響は
この修正案により、次期首相が合意なき離脱を可能することは困難
になります。
要するに強行するために議会を休会にすることが難しくなるのです。
この修正案は英下院で賛成315票、反対274票で修正案を可決されました
が英議会では、やはり「合意なきEU離脱」についてはNoという
答えを出しています。これを考えると、ここ最近進んでいたポンド安
トレンドに一定の修正がはいってもよいのではないかと個人的には
思います。
まとめ
ポンド円相場は中長期のチャートで見た場合は、レンジ相場の
中にあり、チャート的には、2016年の安値をサポートと考えて
買い場と考えるアイデアもありかなと思います。
市場はボリス・ジョンソン氏に警戒している部分もありますが
議会が「合意なき離脱」を許さないのであれば、現在のポンド安
は行きすぎであるという考えた方もありではないかと思います。