ドルカナダドルの見通し!NAFTA交渉の延期でカナダドル安はいつまで続くのか?
今年の6月にドルカナダドル相場は、ドル高カナダ安の
最高値1.3380まで上昇し、その後は、調整相場にはいり
カナダドル安は一服した状態が続いていますが、その背景の
ひとつにカナダにとって懸念となるNAFTAの交渉の行方
にカナダドルは左右されています。
現在8月の23日の時点で、1.30台前半と落ち着いた状況が
続いていますが、これでもうカナダドル安のトレンドは
終わったのかどうか政治的背景から占ってみます。
NAFTAのヘッドラインリスクは減少した?
NAFTA交渉の進展は現在ストップし、自動車関税について
の発表も延期されています。
これでもって、この夏にかけて、カナダドル安ドル高も
6月にピークをうったあとから小休止していますが、
このNAFTA交渉の小康状態がいつまで続くのか保証されて
いません。
トランプ大統領が、NAFTA交渉に対する行動を表に出した
ほうが面白いと思えば、再びこの紛争は再燃すると思われます。
NAFTA lite と言われている交渉は、今週末にでも、その原案
がまとまる可能性もありますが、まだ多くの主要項目について
解決していないために、再び失敗に終わる可能性があります。
しかし、メキシコとアメリカの間では、メキシコが修正した安
に双方の利益が垣間見れる状態にあるため、合意される可能性
があります。
しかしながら、重要なことは、仮に、カナダとメキシコとの
間で修正したNAFTAで合意できたとしても、アメリカは、議会での
承認が必要となります。
アメリアは中間選挙を控えていますが、共和党にしろ民主党
にしても議会での議席数は、僅差でもっと過半数を握っています。
この状態が意味していることは、NAFTAに関して合意するには
さらに難しいハードルがあるということです。
カナダドルはトランプの関心から離れる?
アメリカの商務長官は先日、自動車関税についての発表を
遅らせると述べました。
このことは、カナダに対してのリスクを軽減することを意味
します。この発表も中間選挙を控えて、さらにずれ込むことが
予想されます。
トランプ大統領は、よりアナウンスメント効果がある
対中貿易に焦点をシフトしているようであり、貿易問題
はNAFTAよりも中国を中心に声を荒あげていくことが
予想されます。
市場は11月に行われる予定の米中首脳会談に注目していくのでは
ないかと思います。
カナダドル安はいつまで続くのか?
こrは、トランプ次第であると思っていますが、NAFTAを
持ち出せば、今直面しているトランプのピンチに対して
気をそらすことができると考えれば、再びNAFTAと自動車関税
でもってカナダドル安が再開すると思います。
しかし、現状は、トランプが中間選挙まで、動けないという
市場の見方、そしてトランプは中間選挙の結果で窮地に立つ
との見通しが占有しているなか、カナダドル安は一服して
います。
米ドルカナダドルチャートからもわかるとおり、今の
調整相場の抵抗線が抜けたときが、次のドル高カナダドル安
相場のサインとなると思います。