ドルと他の先進国との差がさらに広まる?
ドルがユーロに対して暴騰している
と思いきや、ここにきて対円でも
火を吹いています。
先日発表された米国雇用統計が予想
よりも悪かったものの、その翌日
からドル円は急上昇に転じています。
参加者は不意をつかれたような
タイミングになっていますが、対円
でも火を吹きはじめたのは、それなり
に根拠があるようです。
一つは、円の問題です。
大看板を掲げてアベノミクスで未曾有
に金融緩和を実施したものの、肝心
の経済指標が失速。
過去に例を見ない未曾有の量的緩和
をうってこれが景気に好転するはず
のシナリオが崩れはじめています。
それどころか、更なる量的緩和観測
が出始めいる次第です。
一方アメリカでは、先週発表された
雇用統計は、ぱっとしないものの、
一つ一つの経済指標をみると明らか
に好転しています。
例えばISM製造業新規受注は、2004
年以来の高水準、サービスコンポーネント
でも9年ぶりの高水準、年間の自動車
販売では、17.45mioと2006年以来の
高水準となっています。
雇用情勢を重視するイエレンFRBが
依然政策変更に慎重であるとの見通し
が強い中で、これらの経済指標、
ベージュブックでは改善ぶりが報告される
います。
サンフランシスコ連銀理事は、市場は
早期の利上げのリスクを過小評価して
いるとの発言もあるように、次回の
FOMCでは、”considerable period”の
文言が外される可能性もあるように
思われます。
米国と他の先進国特にユーロ圏、日本は
真逆の方向に向いてくていることが
鮮明になってきているようです。