ドラギ総裁の発言がビッグスピーチといわれる理由。
先日のジャクソンホールでの
ドラギ総裁の発言がなぜビッグスピーチ
といわれるのでしょうか。
ドラギ総裁が公演した内容は、ユーロ圏
の昨今の経済不振、とりわけデフレが
止まらない現在のユーロ圏の状況を
語ったものですが、これ自体はあまり
驚くことではありません。
また、ユーロ圏の財政政策にも言及して
緊縮財政政策から積極財政に転換する
必要性を主張しています。
金融緩和のみでは、デフレ脱却は難しい
との一般論と持論を展開したものです
が、これもそれほど驚くべき内容では
ありません。
今回の公演で結果的に驚かせたことは
ドラギ総裁が用意していた原稿にない
ことをずらずらと喋ったことです。
原稿では、中長期のインフレ期待をあげる
ための型にはまらない手段をも用いれる。
と用意していたものを、本番の公演では
とうとうと現在のシビアな経済状況
そして、さらに重石をかけている
ウクライナ情勢などを強調しました。
そして、カウンシルは可能なすべての手段
を用いてデフレを止める、と原稿よりも
かなり突っ込んだ内容のスピーチと
なりました。
これが今週に入ってからの追加緩和
につながっているのだと思われます。