ドイツ銀行のコメルツ銀行買収話は結局破談でユーロ相場はどうなる?
今年のはじめ、窮地に追い込まれていたドイツ銀行でしたが
その後、合併を含めた打開策を模索していたようです。
複数の関係者によると、この合併の協議にはドイツ銀行のCEO
などの幹部が出席していたようです。ただ話し合いは予備的なもので、
ドイツ銀行が進めている広範囲の戦略見直しの一環だったようです。
結局ドイツ銀行は拡大ではなくてリストラを選択?
ドイツ銀行の取締役会は今週末、戦略見直しの詳細と進展状況を検討する
ため会合を開くようです。
9月には監査役会の会合も控えています。
クライアンCEOは31日、フランクフルトで開かれた金融会議に出席した際、
コメルツ銀行を含めた国内銀行の買収は計画していないと話し、むしろ規模
の縮小とコストの削減を重視しているとの考えを示しています。
いまのところ、合併を巡る話し合いがデューディリジェンスの段階まで進まず、
ドイツ銀行幹部には協議の終了が伝えられていると述べています。
欧州系銀行危機は終了でユーロは堅調?
最近では欧州系銀行のCoCo債券発行市場も回復しており、8月にはいって
からはむしろ活発な需要が見られたくらいです。
Brexit後の銀行にたいする規制緩和が逆に功を奏した格好と
なっています。ユーロ圏のマイナス金利が浸透するにつれて
CoCo債券の利回りが投資家にとって魅力的になっているようです。
ユーロが意外にも堅調維持
最近のドルの利上げ観測にも関わらず、ユーロドルは堅調さ維持
しています。
アメリカの利上げ観測があるにも関わらず、ユーロドルはなかなか
売られません。
ECBは現在、域内の成長と物価上昇の後押しに為替相場でなく融資状況の
緩和を重視しているようで。ユーロは実際、15年初めの量的緩和開始以降、
貿易加重ベースで上昇しています。
注目の金曜日の雇用統計の反応については、ユーロドルについては
数字がよくてもユーロドル売りに大きく振れないと思われます。