トランプ政権下で注意すべき第二のプラザ合意とそれに必要な対策とは
大統領就任演説で、アメリカ第一と不均衡貿易是正を第一の
政策課題のひとつとしてしているトランプ氏が打って出そう
な日本に対するカードがプラザ合意です。
トランプ氏はドルは強すぎると為替に言及
トランプ氏はWSJが先週行ったインタビューで、
ドルが「強すぎる」との考えを示しました。
トランプ氏が推進する保護主義的な貿易政策や景気刺激策
については、むしろドル高を助長する公算が大きいですが、
トランプ氏の演説内容からすれば、トランプ氏は貿易不均衡
について、強い対抗策を考えているようにも見えます。
TPPの脱退は、現時点での貿易赤字の要因ではなく、力づく
貿易赤字の是正を迫るために、トランプ氏はなにをしてくる
のかわかりません。
プラザ合意とは
プラザ合意は1985年9月、イギリス、プラザホテルで
合意した金融政策です。
太平洋戦争に続く、日本の第二の敗戦と言われています。
当時は、日米貿易摩擦が激しく、日本の大幅な貿易黒字の
一方、アメリカは財政赤字が激しく、不況に喘いでいました。
そこで、レーガンは、ヨーロッパを抱き込み、日本の円を高くして
貿易黒字を減少させようという提案にEU諸国は同意しました
レーガンは当時の総理大臣中曽根に近づき、。中曽根総理も
合意しました。
そして各国が、協調して「ドル安、円高」に踏み切ったのが
プラザ合意です。
当時250円だった円が、120円まで急落しました。
焦った中曽根は、大蔵、日銀に国債の大量発行、金融緩和を
指示しこれが「バブル経済」となっていったのです。
人気のないトランプ氏は短期的な結果を求める?
これは、トランプ氏が進めようとする政策と矛盾する為替介入
ですが、トランプ政権に対する反発の高まりを考えると、トランプ氏
は結果を出すためになにをしてくるのかわからないというのが現状
です。
トランプ氏が為替に言及したことは、今年が政治相場に転じている
市場の状況を考えるならば、警戒しておくことも必要だとおもいます。
外貨預金などの外貨ポジションのリスクヘッジも
今年は為替市場もどちらかに両極端に動くことも考えられます。
今のところ、トランプ氏の減税やドル回帰政策はドル高になる
との見方が圧倒的ですが、忘れてはいけないのが、今年もなんといっても
政治でもって左右される展開となる可能性が高いことです。
その政治的な展開のなかで考えられる大きな懸念として第2のプラザ
合意も否定できません。
そのためにも、FX口座をもってツールを準備をしておくことも
とくに外貨預金などのポジションをもっている方には必要な
ような気がします。