トランプはNAFTA交渉でも議会と対立する?為替市場に与える影響とは?
アメリカ、メキシコそしてカナダの交渉担当者は、今週ワシントンで
トランプ政権が再交渉を目論むNAFTAの4回目の交渉を行なわれます。
アメリカが、最終的最も争点となっている草案をテーブルに
のっけてくると考えられています。
NAFTAでも妥協しないトランプ
アメリカの草案を見た人たちは、故意的な最大自己利益追求的なもの
として特徴づけ、カナダやメキシコを挑発することが想定されて
いました。その挑発的問題には、自動車部品や季節的農産物の規制、そして
特徴的なNAFTAの紛争解決制度が含まれています。
アメリカの草案が、おそらく意図的だろうが、メキシコあるいは
カナダに妥協の余裕を与えるものであるとは考え難い状況です。
メキシコも国内事情から紛糾する
とくにメキシコにとっては厳しいものになりそうです。
ペーニャニエトー大統領の党が、とても低い支持率が重石になっていて
大統領選挙の相手であるポピュリストのロペスオブラドールの
高まっている主張の対応に直面しています。ロペスオブラドール氏は
アメリカやNAFTAの再交渉に対して妥協しない姿勢をとっています。
交渉が長引けば長引くほど、メキシコの選挙やアメリカの中間選挙
までに交渉がまとまらないリスクが高まると思われます。
トランプの単独決断は議会の紛糾を招く
アメリカの企業連盟は、具体的相談がないことや、トランプ政権から圧力
がかかっていることに不満がたまっています。
考えるべきことは、トランプの国家安全保障チームは、大半の時間を
彼の悪しき政治本能を抑えることに割いているが、アメリカ通商代表の
ライトハイザーやロス商務長官らによる政権の貿易政策担当者たちは
保護貿易政策の積極的な支持者であることです。
もしメキシコとカナダがアメリカの案を拒否する場合、
トランプ大統領はアメリカの貿易法の下で一方的にNAFTAからの
時限式撤退を開始するでしょう。
しかしながら、議会は、NAFTAを下支えしている
実装立法の修正を拒否することによって、NAFTAからの撤退を
妨げることができます。この分野での大統領権力の問題は
結果的に最高裁判所に持ちこまれることになることが
考えられます。
減税法案に影響する?
NAFTAからの撤退は何ヶ月も要します。しかし即座の影響は議会での
憤りや、最も力をもっている2つ議会委員会との刺々しい論争に
なることです。その委員会とは、下院歳入委員会と上院財政委員会のこと
です。
注目すべきことは、これらの委員会は税制法案を検討している
委員会です。貿易論争に気を散らされことや共通の関心が減少することは、
税制法案に対して高い代償を払わせることになると思われます。
NAFTA交渉による為替市場の影響は
国際的に、アメリカの妥協を許さない姿勢で
NAFTAの再交渉に失敗することは、アメリカの国際的立場を減少させ
重要同盟国との関係も傷つけ、海外でのアメリカのビジネス機会にも
影響を及ぼすことになります。
また、為替市場への影響では、NAFTA交渉が進展しないことに
苛立ち表面化するトランプ大統領は、タブーとされる為替水準にも言及
してくる可能性があります。
自分のためなら、手段も選ばないトランプ政権は、このNAFTA交渉
から、為替、とくにドル円相場でドル安円高に誘導するような
発言に注意する必要がありそうです。