
チェティンカヤ中銀総裁解任でトルコリラ円は下げ止まらないのか?
不安定なトルコの金融市場に追い打ちをかけるように
また新たな懸念材料がでてきました。
それは、エルドアン大統領は6日にチェティンカヤ総裁を解任し
ウイサル副総裁を後任に指名したことです。
このニュースを受けてトルコリラは2.1%安の1ドル=5.7514リラ
まで昨日一時下げています。アジア時間朝の取引では一時3月以来で
最も大きく下げ、5.8247リラを付けています。
そこで、今回はこのトルコリラについて、トルコリラはまだ
下げ止まらないか?をテーマに分析してみたいと思います。
エルドアン大統領が中銀総裁を解任した影響は
チェティンカヤ中銀総裁が解任されたことによって
トルコの国営銀行が外貨を売るだろうと見通しが強まって
います。それを背景にこのニュースを受けて、トルコリラ円は
一時急落しています。
トルコ中銀が7月25日の会合で数百ベーシスポイントの利下げを実行するのでは
ないかと憶測も流れています。もしそうなれば、トルコリラの下落基調に
歯止めがかからなくなるとの見通しが強まっているのも事実です。
トルコリラ円の今後の見通しは
トルコリラ円は長期にわたってダウンチャンネルを形成していましたが
ここ数か月は下げ止まったかたちとなっていました。
↑のチャートは、この1年間のチャートですが
このチャートからもわかるとおり、今年にはいって
からはトルコリラ円は相場は、いったんは下げ止まり
調整相場を築いています。
そこで、今後展開として注目されるのが、長期的
にトルコ安が続いているなか、この調整相場が終わると
再び下降相場が始まるのかどうかです。
一方で長期的に見た場合、すでに売られすぎの
相場であり、いったん底をうったトルコリラは
今後反発していく可能性もテクニカル上は
可能性が高いという見方です。
売られすぎという相場感を後押しするデータとして
投機筋はトルコリラの売り持ちポジションを
すでに抱えていることです。
まとめ
トルコリラのネガティブ要因は、今回の中銀総裁の解任を
含めて、すでに相場に織り込まれているということです。
ここからのトルコリラ安のシナリオは、トルコが破綻に
追い込まれるという、究極のところまでいきつくかどうか
の賭けになると思います。
個人的には、トルコリラはそこまでは追い込まれないとの
見方を前提に、チャート上でも、一方的なダウンチャンネル
がひと段落いしている状況をみれば、トルコリラ円について
はここからはトルコリラの買い場を探すほうが、儲かるチャンスが
大きいと思っております。