
スペインのラフォイ首相信任とポルトガルの格付け維持でユーロはひとまず一服感
昨晩は、ユーロについて、2つのポジティブなニュースが
ありました。
ひとつは、スペインが10ヶ月ぶりに政治空白を埋めたことです。
ラフォイ首相が野党から信任を受けたことにより、スペインに
ラフォイ政権が正式となったことです。
2つ目は、ドミニオン ボンド レーティング サービスがポルトガル
の格付けを据え置き、安定的としたことです。
購入対象カバードボンド不足が露呈?
オーストリア中銀の総裁でもあるノボトニーECB理事が
カバードボンド買い入れに入手可能な資産に限界に
達したと述べました。
改めてEBCの量的緩和購入対象の枯渇と限界を表明した
ような発言でしたが、一方で、ポルトガルの格付け据え置き
は、ポルトガル国債がECBの買い入れ対象から残ることを
示しており、市場を安心させるニュースとなりました。
リスク・オンとユーロ安は続く?
市場はこのニュースを好意的に受け止めて、昨晩は
特にスペイン株が買われ、ポルトガル国債も大きく買われる
展開となりました。
リスクオンの展開の時は、いわゆる金利差に基づいた
キャリートレードが継続しやすい傾向にあり、ユーロドル
は、現在の下降トレンドを引き続き維持すると思われます。
本日はドラギ総裁の講演も要注意
本日は、ドラギ総裁のベルリンでの講演が予定されて
います。
先日のECB理事会で量的緩和継続姿勢を示した後の
公の場での講演とあって注意が必要です。
ただ今までの発言を歪めるような発言は考え難く
現在は1.09台前半がレジスタンスとなり、下値を目指す
展開が継続すると思います。