スイス国立銀行(SNB)の金保有について国民投票
今月スイスで実施される国民投票は、スイス中銀
が金を売却してもよいかどうかの国民投票です。
スイスは、過去10年間にわたり金を売却して
きました。
結果としてスイス中銀金の保有残高は全体の
8%にまで減っています。
これに対して今回行われる国民投票では、
スイス国立銀行にたいして、全体の20%を保有を
義務化する法案の国民投票です。
現在のスイス国立銀行資産総残高は、5220億フラン
(約日本円で63兆円)に対して、2019年までにこの
金の保有高を満たすためには、現在の価格で
約563億ドルを買い戻す必要が生じます。
とある銀行の推計によると、年間ベースにすると
世界の需要の約7%に匹敵するとのこと、
金価格が18%上昇するきっかけとなるとも
採算されています。
30日に実施されるこの法案が実施されれば、
ユーロに対するスイスフランの上昇を食い止める
取り組みを阻害してしまうと同時に、地方自治体への
配当の減少につながると、SNBとスイス政府は
懸念しています。