クリミア危機をわかりやすく!?紛争再燃で為替ユーロドルに与える影響は?
クリミア半島近くの海峡で、ロシアとウクライナの
緊張が再燃しています。
ウクライナは、クリミアとロシア本土の間の海路である
ケルヒ海峡の海軍船艇に対して、ロシアが発砲したと
非難声明を出しています。負傷者を出し、現在進行中の
クリミア危機をさらに悪化させるのではないかと懸念が
強まっています。
クリミア危機をわかりやすく解説
そもそもウクライナは東西の2つに分かれていて、
東側はロシア人が多く、一方で西側は、昔からの
ウクライナ人+ヨーロッパ人が多く居住しています。
ウクライナ政府は、ロシアとEU+アメリカ、
どちらの誘いを受けるべきか迷い、
選挙で決めることにしました。
この選挙の結果、大統領が選出されたが、この大統領が
ロシア側に立ち、西側の住民が選挙結果に大反対
をおこしました。
この反乱によりクーデターが起こり、ロシア側の大統領は
逃亡したのです。
そんな状況の中で、ロシアのプーチン大統領が、ウクライナを
管理するとの名目で、クリミア半島を武力で掌握してしまった
のです。これに大反発を起こしたのが西側の諸国です。
ロシアの軍事介入を非難し、一方ロシアはそれを否定し
西側の経済制裁がロシアに対して行われました。
そんななか、2014年3月にクリミア半島は自治共和国
としてウクライナから独立してしまいました。
これに大反発したのが、西側の援助を得ている
ウクライナ政府で、クリミア独立の住民投票で
ロシアによる不正が行われた証拠を示し、一触即発の
状況となったのです。
これがいわゆるクリミア危機で、クリミアはその後
クリミア共和国として、ウクライナから
完全に独立し、ロシアの連邦の一国として
ロシア編入したのです。
これをきっかけにウクライナでは内戦が起こり、
2015年2月に停戦協定が結ばれるまで武力衝突が
続いていました。
クリミア危機が再勃発
今回ロシアがクリミア半島沖でウクライナの船艇に
砲撃したことから、ウクライナのペトロ ポロシェンコ大統領は、
軍事閣議を招集しました。ロシアは早期に、ウクライナの海軍艦艇が
ロシア水域内に潜入したと声明を出し、海峡を封鎖していました。
一方ウクライナはロシアに海軍艦艇の進路を事前に報告していたと
主張しています。ロシアが海峡を封鎖したことで、アゾフ海に面した
ウクライナの都市は、タンカーの行き来を遮断され、2014年に
ロシアのクリミア併合によって起きた地政学的危機が
再燃する可能性が高まっているのです。
為替ユーロドルに与える影響は?
このニュースを受けて週明けのユーロドルは、少し
下落したものの、動きは限定的のようです。
ユーロドルは11月に入って調整的に買い戻されて
いましたが、結局1.15台の上値の重さを確認した
格好となっています。
現在のユーロドルは、9月から始まったダウントレンド
の中にまだいるとの見方が妥当であり、今後は
1.12台がサポートできるかどうかが焦点になってくる
とおもいます。ユーロに迫った地政学リスクとドルの利上げが
相まって、ユーロは弱気な展開が続きそうです。