ギリシャの作戦にユーロドルは素直に反応する
昨日の海外市場では、ユーロが急上昇、そしてドイツ国債に利回りも
大きく上昇するという展開、重石になっていたギリシャ問題が解決したか
のような動きです。
ただ、ここで昨晩までのギリシャとの交渉進展を整理したいと思います。
昨晩出てきたとりあえずの資金繰りを補う案として、2010年以降にギリシャ
に約束された救済資金2400億ユーロのうち、500億ユーロが銀行救済のため
に割り当てられています。
そのうち109億ユーロがまだ使われず、欧州金融あんていファシリティの
手元にあるため、この資金の90億ユーロを使うという案をスペインのラジオ局が
伝えています。
これにより、6月に枯渇するとみられているぎりしゃの資金繰りが先延ばしできる
との案ですが、これには大きなハードルがあるようです。
ひとつは、参加国全員が同意することと、ギリシャが債権者の条件の70%を受け入れる
ことが条件のようです。
一方でギリシャの作戦としては、一方的にギリシャ独自の合意案を債権者側に提示して
これに基づいて合意を得ようとするものです。
これを広めることで、合意条件を自分たちの要求に近づけようとする戦略ですが
ユーログループの議長、ディセルブルグ議長は、この案での妥協を否定しています。
昨日のユーロの動きは、このギリシャの動きで合意が近いと判断したようです。
ユーロドルの1.12台からの上の動きは、まだ抵抗が残るような感じがします。
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