キーパーソンのNYダッドリー連銀総裁も弱気のインフレ目標達成は難しい~じわじわくる円買い継続
NY連銀総裁であるダッドリー氏の見方は、FRB議長や副議長に次いで
影響力をもっています。
ダドリー総裁は、原油安とドル高によりインフレ期待が
低下するリスクが高まっており、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ率目標達成
を困難にしているとの認識を示しました。
ダッドリー総裁は講演で「インフレ見通しに対するリスクについて、最も懸念しているのはインフレ期待が
下振れ方向へと目標から離れていくことだ」と述べました。
12月の利上げ時期に今後の利上げも示唆していたはずのダッドリー総裁が
この変わりようにここ最近の原油安と株安に危機感をもっているようにも思われます。
市場ベースのインフレ期待も足元、原油価格の急落を受けて大きく低下しており、通常国債と
インフレ指数連動債(TIPS)の利回り格差であるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、
10年物が昨年8月下旬以来の水準に低下しています。
ダッドリー総裁は、最近数カ月のインフレ期待低下に留意しながらも、それはFRBに利上げを思いとどまらせる
ほど十分ではなかったとした上で「経済成長がトレンドペースを上回り続けるかぎり、資源利用の拡大が
インフレとインフレ見通しを将来的にともに押し上げていくと想定する」と述べています。
FRBの予想では、エネルギーや食品を除いた価格は依然安定しているほか、ディスインフレの懸念に
かかわらず、2016年の米経済成長率は2%をやや超える見通しで、労働市場は多少ながら一段と
引き締まるだろうとしています。
中国経済をめぐる不透明感や年初以降の市場の世界的な混乱を背景に、米経済が景気後退(リセッション)
に陥るのではとの懸念については、否定的な考えを示していますが、今年年4回されている利上げの
シナリオは狂いつつあるようです。
ドル円相場もじわじわながらしっかりとしたダウンチャンネルに入っているようで、今後も円買いが
続くと予想します。
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