キャリートレードの巻き戻しによってドル円は暴落する?
トランプの関税政策をうけてキャリートレードの巻き戻しの
不安がますますつよくなってきています。
なぜかといえば、投資家は低金利円を借りて、リスクの高い
株式や高金利通貨に投資しているからです。
キャリートレードの巻き戻とは、そうしたポジションの
そのポジションを手仕舞う動きのことをいいます。
キャリートレードとは
世界的な貿易戦争の足音に不安が高まる中、
安いドルを借り入れて新興国資産に投資する
人気の取引でも雲行きが怪しくなっているのが
今の状況です。
数日前にはトランプ米政権が鉄鋼とアルミニウムに関税を課すと
表明し、新興国市場で売りが広がっていましたが、
それに追い打ちをかけるように、国家経済会議(NEC)の
ゲーリー・コーン委員長の辞任表明で米通商政策の先行きに
不透明感が漂い、市場の慎重なムードにさらに拍車がかかって
います。
キャリートレードとは、安い資金を借りて、
ここ数年、より高い利回りを求めて新興国の株式・債券・通貨
への投資を膨らませてきたことです。
ドル・円・ユーロなど金利が比較的低い通貨を借り入れ、
南アフリカランドなど利回りのより高い他国通貨の資産を
買い入れるキャリートレードと呼ばれる戦略が為替取引では
主流になっていました。
利回りの差が利益となって懐に入り、借り入れ通貨が下落すれば
すなわち円安になればなるほど、利益が押し上げられる
可能性のある取引です。
キャリートレード巻き戻しによりドル円は暴落?
トランプが米国の保護主義への傾斜を巡る新たな懸念が浮上し、
ドルと新興国通貨の双方の見通しに暗雲が立ちこめていることから、
キャリートレードは不透明感に覆われてます。
このニュースが出てからは、ドル円は、105円台に突入しました。
米金利の上昇や貿易を巡る緊張の高まりを受け、キャリートレード
の巻き戻しに拍車が掛かる恐れがあると警告しているアナリスト
が増えてきました。
貿易戦争で思い出されるのが、大昔の話ですがプラザ合意の時の
円高です。
あの時もアメリカとの間で日本の貿易黒字が槍玉にあげられ
360円から180円に一気に円高が進んだのです。
今回のトランプ大統領の関税政策の影響度については
あまり甘く見ないほうがよさそうです。
まとめ ~ FXでリスクをカバー
今まで何年も続いて、リスクオン的な相場が続いた後
で、いきなりキャリートレードの巻き戻しのリスク
ヘッジをしようとしても無理があります。
しかしながら、キャリートレードの巻き戻しによる
ドル円の暴落は過去の例からするとかなりの
スピードでやってきます。
そういう意味で、市場を注視しながらFX口座でリスクを
カバーすることも自分の資産を守るために必要なことのように
思われます。
取引をすぐにしなくとも、自分で危ないと感じたときに
とっさにに動ける、ツール、すなわちFX口座を持っておく
ことは、ドル円の急落のリスクがくすぶっているなか、必要な
ことかもしれません。