デフォルト危機にあるベネズエラ債券を有名投資家が購入する理由はなに?
あのゴールドマン・サックス ・グループの資産運用部門は、
ベネズエラ国営石油の社債約30億ドル相当
を破格の安値で取得したことで避難をあびています。
そもそもこうしたジャンク債を教養ある投資家が買う
理由は何なのか調べてみました。
ベネズエラ債券が人気の理由は
ペトロレオスの社債のような債券は新興国市場で最もよく取引され
ています。
人気が高い理由の一つは、一般的に暗黙の了解として
政府保証がつき、投資にある程度の安心感があることです。
投資家にとっては、避けて通るのも難しい。巨額の設備投資を行う
国営の石油会社は大型の債券発行体となります。
ペトロレオスやブラジルの ペトロブラス 、メキシコの
ペメックスといった国営石油大手が新興国の準ソブリン債市場に
占める割合は80%に上っています。
これらの債券は流動性が高いため、投資家は恐れずに買いを入れて
いるのが現状です。
よく聞かれるように、発行体が政治スキャンダルに巻き込まれて
いても購入意欲は強いです。
混乱続きのブラジルでは先週、ペトロブラスの社債の取引高が25億5000万ドル
と、新興国市場で最大規模に上っています。
デフォルト危機でも購入を続ける?
こうした債券の取引は短期的には実入りがいいのが特徴です。
ハイイールドの新興国ソブリン債市場では先週、ベネズエラ国債の
トータルリターンが8.39%と最高のパフォーマンスを見せています。
同じ期間のペトロレオス社債のリターンは11.03%でした。
ペトロレオスの社債はベネズエラ国債よりも利回りが低い。
同国の石油資源の大部分は同社に権益があることが一因です。
長期的に巨額の利益を得られるチャンスもあります。
ベネズエラがいずれ対外債務の半分を占めるペトロレオス債を
含めた債務再編を強いられる可能性があるので同社の債券保有者は
長く痛みを伴う戦いに直面するかもしれません。
カリスマ投資家は長い視野で観察
ポール・シンガー氏率いるヘッジファンドのエリオット・マネジメントは、
アルゼンチン国債がデフォルトした際、債務再編に応じず
ホールドアウト債権者となり、15年間我慢を続けた結果、400%近い
リターンを獲得しました。アルゼンチン国債と同様、ペトロレオス債に
も投資家に取り決めを強要する条項はないが、大部分のベネズエラ国債
にはあります。ベネズエラ国債のような国債の再編は、政府が崩壊する
経済を立て直し、信用の利用を効率化する上で
役立つ可能性がでてきます。
ペトロレオス債のような債券は流通市場で
はごく普通に取引されているので、運用会社は一般的に、そうした債券を
取引・保有することで政府に直接出資しているわけではありません。
そしてこうした動きが最終的にベネズエラのような国の財政改善につながった場合、
ポール・シンガー氏のように莫大なプラスの影響が出る可能性があるのです。
収益チャンスを見逃さないこととFXツールも
このように、世界のカリスマ投資家は、次の次を読んで収益チャンス
を狙っています。
国内からこうしたチャンスを狙うには、新興国の債券が対象となった
ETFとなりますが、同時に為替のことも考えて、FX口座をつくって
おくことも必要なことと思います。
FXツールをもつことによってこうした情報が近く感じられるように
なり収益機会が広がっていくようになることが重要です。