エマージング市場が失速中~通貨の下落に中銀の介入がはじまる
アジア諸国の中央銀行は、米大統領選でトランプ氏が勝利して
以来、市場の乱高下に対処する新たな方法を見いだそうと
しています。
インドネシアやマレーシアなど新興国の政策当局は、
投資家のドル買いが進む中、自国通貨の大幅な下落に
悩まされ自国買い介入を実施しています、
日本ではJGBの買い介入
一方、世界的な債券売りを背景に、日本では債券利回りの
上昇を抑える措置が取られました。
インドネシア銀行(中央銀行)は通貨安に対し直接的かつ
従来型の市場介入というアプローチを取り、マレーシア国立銀行
は急落するリンギット相場を支えるため、オフショアの先物市場
を規制するという異例の対応に出ています。
日銀は17日、固定利回りで国債を無制限に買い入れる指し値
オペを初めて実施し、2年物と5年物の日本国債利回りに譲れない
一線を引きました。米国債に追随する日本国債の動きは全く
望ましくないとの見方を明確にしています。
エマージング市場の株価も失速
エマージング市場の通貨安悩ましているのは
株価の下落につながっていることです。
急激な通貨安で、資金が海外に流出していく
懸念が高まっています。
エマージング市場にとっての今回のトランプ相場
は、ドルへのリパトリエーションとともに
エマージング通過安と株安という二重の苦しみを
与えているようです。