アメリカ大統領選の後はSDR参入後の中国人民元安と外貨準備高の減少が懸念材料になる?
アメリカ大統領選にかくれてあまり注目されて
いませんでしたが、中国からの資金流出が再び増加しており、
管理しながら元安に誘導するという中国政府の戦略が脅かされて
いるようです。
中国外貨準備高が急激に減少
中国人民銀行が7日発表した10月末の外貨準備高は
3兆1210億ドル(約330兆円)となりました。前月末から
457億3000万ドル減少し、資金流出が急増していることが
改めて裏付けられています。減少幅は1月以降で
最も大きく、資金流出の規模は昨年末や今年初めの
過去最高水準に戻りつつあります。
ある試算によると、9月の中国からの資金流出額は
780億ドルに達したもようで、推定値としては、昨年12月と
今年1月の1000億ドル余りに次ぐ大きさとなっているようです。
アナリストらは、10月も資金流出が巨額に上るとみています。
中国の規制当局は資金流出による圧力を認識していますが
SDR参入後、人民元安を放置しているとの憶測もあります。
一方で、これまでのところ中国当局は国外への資金逃避が
加速するとの懸念を排除していますが、大統領選挙後は中国と
また国民投票を控えているイタリアの国民投票が懸念材料と
なるかもしれません。