アメリカのイールドカーブ逆転が2008年以来発生でドル円の予想は?
株式市場が閉まった直後、米国債券市場は、クローズする直前に
2年債利回りは、売り持ちにしていた投機筋による猛烈な買い戻し
によって利回りは急落しました。この急激な利回り低下の他に注目
すべきことが起きています。
米国2年債利回りと1年債利回りが逆転
2年債利回りが、はじめて2.58%を下回り、そしてさらに2.56%に
下落しました。すると1年債利回りを逆転してしまい、1年と2年債利回り
スプレッドは-0.02%に逆転してしまいました。
これは、2008年以来の出来事であり、前回1年債利回りと2年債利回りが
逆転した時は、2008年金融危機の真っ只中でした。
すべてのイールドカーブにわたって、このような債券を売り持ち
にしている投機筋がさらに控えていることが予想されることから
こうした逆転現象がさらに他の期間でも起きる可能性が高いと
思われます。
ドル円相場への影響は
米金利で1年と2年のイールドが逆転するということは、
すでに利上げサイクルが終了したことを示唆するだけでなく
来年以降は利下げですら視野にはいっているということです。
投機筋は、米ドルの利上げを前提としたポジションを積み上げて
きました。したがってイールドカーブが逆転している現在の
状況はほとんどの人にとって予想外のことが起きているのです。
ドル円のポジションも同様で、ほとんどの投機筋がドル買い円売り
のポジションを維持しています。
今起きているイールドカーブの逆転、とくに1年2年の期間で
逆転することはほとんどの参加者が予想していませんでした。
↑のグラフで示しているように、1年2年の利回りが逆転した
のは2008年の金融危機以来のことです。
それを考えると、ドル円の買い持ちの巻き返しも、まだこれから
起きる可能性が高いと思います。
ドル円のチャートから分析すると
↑はドル円の日足足のチャートですが、
ここ最近の動きは崖が崩れたあときれいな
ダウンチャンネルのトレンドをつくっています。
エリオット波動でいえば、きれいな5波運動を
形成しようとしており、昨日の戻りは、4波の調整で
第5波の下落がくるチャートを示唆している
ように見えます。
今回イールドカーブの逆転が起きているなか、ドル円は
一時110円を割れ、そこから調整的なドル買いが起きました
が、このダウンチャンネルからすると、もう一度110円割れ
を試す展開がくると予想されます。
まとめ
1年と2年のイールドカーブが逆転したことは、かなり大きな
出来事で、前回は2008年の金融危機時に遡ります。
それだけ、今年のクリスマスには市場の異変が起きていると
言ってもいいとおもいます。
その意味で、ドル円もポジションの巻き返しが、まだこれから
起きる可能性が高く、その場面では、110円割れを試す展開
となることを2019年にかけて予想します。