やはり今年も鍵を握るのは中国の経済状況、今年ユーロはリスクオフで買戻し?
昨年、市場の転換点のきっかけとなったのは、8月の中国でした。
中国人民元の切り下げ観測に敏感に反応したのは株式市場とユーロと円の買戻しでした。
今年も火種は中国にあると思われます。中国経済が急減速することへの懸念は少なくとも
10年前からあったが、2015年にそれが頂点に達しました。中国の官民合わせた総債務残高は
国内総生産(GDP)の244%に急増しています(2008年にはGDPの148%だった)。
2015年のGDPの予想成長率は6.8%で、やはり2008年の9.6%から減速しています。
8月には中国のマクロ経済運営に対する世界の信頼が揺らぎました。その背景には当局による
株価暴落対策の不手際や人民元のドルペッグ(連動)制の緩和が急激過ぎたことです。
世界の株式市場は大きく売られ、米国株は4年ぶりの「調整」――直近の高値から少なくとも
10%の下落――を経験しています。
中国政府にとって2016年の優先課題は、過剰生産能力に苦しむ2大分野、重工業と建設から
個人消費とサービスへの経済成長エンジンの移行を継続させることです。この移行は経済成長
の鈍化を余儀なくするので、政府が非公式に定めた2016年の成長目標6.5%にはまず届かない
ことが予想されます。
中国政府の市場原理に対する姿勢は状況に左右されやすく、昨年同様になりふり構わない
介入をすると思われますが、心配なのは市場がこれを期待していることです。
昨年後半は、この市場介入によっていったんは落ち着いた後だけに今年の動きが気になる
ところです。
1月の株式市場はここ数年下落を強めているだけに、まずは今年の1月の動きが気になる
ところです。その意味では、ユーロは買い戻され安い展開が続くと予想されます。
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