なんといっても今週の雇用統計
今週は、5月の米雇用統計が発表されます。
地味ながらも米国の景気回復が強まるとみられるなか、FRBがいつ債券買い入れの縮小
をするのか注目が集まっています。FRB関係者らは、労働市場の持続的な回復を確認して
から解消し始めたい意向なので、FRBが次の政策行動ととる時期にとって、すべての雇用関連統計
は極めて重要になってきます。
このため、今週7日には発表される雇用統計投資家心理をいつもよりも大きく
左右する可能性があります。
予想数字そのものはおおむね4月と同じになるだろうというの大方の見方です。
ダウ・ジョーンズ経済通信によるエコノミスト調査の中心予想では、非農業部門就労者は
4月と変わらず16万5000人増、失業率も7.5%で横ばいとされています。
同様の理由で、5日のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表する
5月の民間雇用推計も重要です。
ADPの統計は民間部門の雇用のみを対象としていますが、その結果が政府の雇用統計に
対する予想をしばしば左右します。ADPの民間雇用推計は、5月に17万1000人の増加をが
コンセンサスです。
4月の雇用統計では、大きなポジティブ・サプライズの結果となり、世界的な長期金利の
上昇とドルの全面高相場のきっかけとなったといえます。
今回は調整的な動きが続いている円相場において、ドル円では週の引け値ベースで100円が
キープされるかどうかが今後の相場展開を占ううえで重要になると思われます。