なぜ共和党のフリーダム・コーカスはオバマケア代替案に反対なのか?市場への影響は?
トランプ政権が最初の窮地にたっています。
このオバマケア代替案の可決がなぜ命運握る
がごとき重要視されるかといえば、トランプ政権
に一番大事な税制改正やインフラ支出増大にも
影響を大きな影響を及ぼすからです。
現状厳しい可決見通し
下院共和党の有力保守派グループ「フリーダム・コーカス」
を率いるマーク・メドウズ議員は22日にマイク・ペンス副大統領
と会談をしましたが、30~40人の同グループには依然、
オバマケア代替法案の可決を阻止できるだけの反対派がいる
そうです。下院共和党指導部は自党で22票以上を失うと
否決されてしまうのでかなり厳しい状況が伝わって
きます。
なぜフリーダムコーカスは反対なのか
代替法案は、2010年に成立したオバマケアに基づく税金や
補助金の多くを撤廃し、主に年齢に関連したタックスクレジット
に置き換える内容となっています。
雇用主を通じて保険に加入できない人たちの加入を後押し
する狙いがあるとされていますが、議会予算局(CBO)の試算では、
法案が成立すれば10年後の保険加入者は現行制度に比べて
2400万人少なくなり、保険料は当初上がるもののその後
下落し、26年には現行制度より約10%低くなると試算されて
います。
フリーダムコーカスは代替法案について、オバマケアの
下で保険コストを押し上げてきた連邦規制の緩和をもっと
盛り込むよう求めています。第一に求めているのは
保険契約に特定の補償を盛り込むことを義務付けた条項の
撤廃で、この補償は基本的医療給付として知られ、
小児科とメンタルヘルスの一部サービスや出産看護などが
含まれています。
通過しない場合の市場への影響は?
この法案を通過させるために、トランプ大統領
からも議会通過のために大号令がでています。
それでも、法案が通過しない場合には議長である
ポールライアンの信用も失墜し、予算にも関連する
減税案の議会の提出も困難になってきます。
減税ありきで成り立っていたこのトランプ相場のメッキ
が剥がれるきっかけとなるが、今回の法案の行方
だと思います。