とりあえず長期金利の上昇は一服?来週のECB理事会ではキャピタル・キーが緩和される?
ここ最近の長期金利上昇のきっかけとなったのは
ECBの量的緩和縮小の憶測が流れ始めてからです。
今月にはいってこの憶測がながれ、約1週間、ドイツ国債
をはじめ、アメリカの国債も大きく売られました。
しかし、ここにきてやっと一服感が出始めています。
注目されるECB理事会とFOMC
昨晩のFOMC議事録では、早い時期での利上げが適当である
意見が出ていたということで、市場は12月の利上げを織り込もう
としています。
そこで注目されるのが、来週のECBですが、緩和縮小の観測が出て
からの始めての会合だけにちゅうもくされます。
キャピタル・キー緩和も難しい?
来週のECB理事会では主だった決定がなされないというのが
大方の見方ですが、テクニカル的なキャピタル・キーの
緩和がなされるのではないかという観測があります。
これは、ECBへの出資比率によって各国の国債購入額が決まる
ことから、債務残高基準に切り替わるとの憶測が以前から
ありました。
しかしながら、ドイツは来年選挙をひかえているだけに
この変更には難色を示しており、来週のECB理事会でも
変更は難しそうです。
そこで持ち上がっているのが、中銀預金金利を下回る金利でも
買い入れ可能にする案、あるいは、特定債券の買い入れ上限を
現行の33%から50%に向けて引き上げる案も模索されているよう
です。
いずれにしても、来週のECB理事会でなんらかの強いメッセージ
が伝えられるかが注目されます。