ここにも(ブラジル)にも火種が~やはりユーロは押し目買い探し
ムーディーズは、ブラジルに関する年次報告を発表し、同国政府の債務負担は他の同格付けの
国々よりも悪化するとの見方を明らかにしています。
発表後、iシェアーズMSCIブラジル・キャップドETF(上場投資信託)は0.5%下落しました。
ムーディーズは取引終了後に発表した同報告で、ブラジルは2016?17年まで投資適格
の格付けを維持する見通しだと述べていますが、同社は11日、ブラジルの国債格付けを
「Baa2」から「Baa3」に引き下げ、格付け見通しも「安定的」から「弱含み」
に変更ています。
26日の報告では、ブラジルの景気低迷や通貨安の原因となっているさまざまな問題のうち、
特に大きな要因を二つ挙げています。一つ目が国営石油会社ペトロブラスの汚職スキャンダル、
二つ目が不人気なルセフ政権と議会の対立ですがにもかかわらず、ブラジルが投資適格格付け
に値する理由については、豊富な外貨準備をバッファーに海外発の金融ショックに耐えられるだけ
の強い力があることと、政府が抱える外貨建て債務や非住宅関連債務が同格付けの他国に比べて
少ないこと、そして大規模で多様なブラジル経済が基本的な信用面でプラスに働いていることを
挙げています。一般的にはブラジルは大丈夫との意見が多いですが、
現在の政府による金融引き締めや、歳出削減はいっこうにプラスに作用しておらず、プライマリーバランス
も悪化をたどるばかりです。
今月におきた世界同時株安は、中国だけではなく、ブラジルのようなもう一つの新興国の牽引役にも
重大な問題をかかえていることにも背景がありそうです。
その意味では、リスク・オフの流れは根底にあるとみて、リスク・オフ=ユーロの押し目買い
のシナリオ維持したほうがよさそうです。
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