いよいよ債務上限問題でも追い込まれてきたムニューシン財務相で7月の米議会が正念場となる?
この春に一時的に先延ばしにしたアメリカの債務上限問題ですが
9月にもいよいよ政府機関の閉鎖に追いこまれる事態にも
なりかねない状況になってきたようです。
米政府は連邦債務上限を引き上げない限り、早ければ10月初旬か
中旬にも資金が底を突く可能性があります。
財務省は、連邦債務が議会の定めた上限に達した3月半ば以降、支払い義務を
履行するため資金温存策を駆使してましたがムニューシン財務相は、
議会が7月28日に夏季休会入りする前に無条件で債務上限を
引き上げるよう議員に求めています。
9月にも資金が枯渇する米政府
ムニューシン氏は今月に入り、財務省は9月初めまで支払いを履行できるとの
見方を示していましたが、CBOは、税収低迷を受けて今年度の財政赤字の
見通しを引き上げたことも明らかにしました。
CBOは現在、2017会計年度(16年10月〜17年9月)の財政赤字が
6930億ドルと、GDPの3.6%相当に膨らむと予想しています。
16会計年度は5870億ドルの赤字、GDP比で3.2%でした。
予想よりも悪化している税収不足
CBOは1月時点では2017年度をGDP比2.9%の5590億ドルへの
赤字縮小を見込んでいました。
CBOは驚くほどの税収の弱さにより、今年の歳入見通しを1月より
890億ドル引き下げたと述べています。一方、歳出は政府の学資ローン
の費用増によって450億ドルの増加を予想しています。
7月米議会が正念場となる
アメリカの独立記念日明けから政治日程が詰まって
います。とくに共和党のオバマケア代替案が
どう決着するかが最初の山場となります。
また債務上限を引き上げ問題と同時に減税法案
を前にすすめることは不可能のようにも見えます。
これから夏場にかけて、為替市場もリスクオンに
傾きすぎると痛い目にあいそうです。